「監査委員会」とは
監査委員会とは、指名委員会等設置会社に置かれる3つの委員会の一つで、執行役や取締役の仕事ぶりを監査し、監査報告を作る機関です。会社の経営を担う人たちを、取締役会の内側から見張る役割を持ちます。
📌 投資判断のポイント
指名委員会等設置会社に置かれる3委員会の一つで、執行役や取締役の仕事ぶりを監査し、会計監査人の選任議案も決める。委員は3人以上で過半数が社外取締役。
監査委員会はどういう仕組み?
会社法では、指名委員会等設置会社には指名委員会、監査委員会、報酬委員会の3つを置くとしています。各委員会は3人以上の委員で組織し、委員は取締役の中から取締役会の決議で選ばれ、その過半数は社外取締役でなければなりません。監査委員会の仕事は、執行役や取締役の職務の執行を監査して監査報告を作ることと、株主総会に出す会計監査人の選任・解任などの議案の内容を決めることです。監査委員は、会社やその子会社の執行役や業務執行取締役、従業員などを兼ねることができません。見張られる側と見張る側が同じ人にならないようにするためです。
監査委員会の具体例と注意点は?
例えば、社内で不適切な会計処理の疑いが出たとき、監査委員会は執行役から報告を受け、必要なら調査を指示し、会計監査人とも連携して事実を確かめます。注意したいのは、監査委員会は日本の会社法上の機関で、どの会社にもあるわけではない点です。多くの日本企業は監査役会設置会社や監査等委員会設置会社の形をとっており、監査委員会があるのは指名委員会等設置会社だけです。
監査委員会と監査役会・監査等委員会の違い
監査役会は取締役会の外にいる監査役で組織し、監査役は取締役会での議決権を持ちません。監査委員会と監査等委員会は、どちらも取締役である委員が監査を担い、委員は取締役会で議決権を持ちます。監査等委員会は監査等委員会設置会社に置かれるもので、指名と報酬の委員会を必ず置く必要はありません。海外の会社の年次報告書に出てくる「audit committee」も、取締役会の中で監査を受け持つ委員会を指すことが多い言葉です。
制度の成り立ち
監査委員会などの3つの委員会を置く会社の形は、2003年4月から使えるようになり、当初は「委員会等設置会社」、のちに「委員会設置会社」と呼ばれていました。2015年5月に施行された改正会社法で、監査等委員会設置会社という新しい形が加わったことから、名前が「指名委員会等設置会社」に改められました。取締役会の中に、社外取締役が過半数を占める委員会を置き、監督と執行を分けるという考え方は、米国の会社の仕組みを参考にしたものです。
出典: e-Gov法令検索「会社法」
関連用語
取締役会に指名・監査・報酬の3委員会を置き、業務執行は執行役が担う機関設計。委員の過半数は社外取締役で、指名と報酬の決定は取締役会でも覆せない
監査役を置かず、過半数が社外取締役の監査等委員会が監査を担う機関設計。監査等委員が取締役会で議決権を持つ点が監査役との違いで、上場会社で採用が増えている
会社の全ての監査役で組織し、監査報告の作成や常勤監査役の選定、監査の方針を決める会議体。監査役は3人以上で半数以上が社外監査役。取締役会で議決権は持たない。
その会社の業務執行に関わったことがない立場から経営を監督する取締役。プライム市場では独立社外取締役を取締役会の3分の1以上選ぶことが求められる
指名委員会等設置会社に置かれ、執行役や取締役の個人別の報酬を方針に沿って決める委員会。過半数が社外取締役。任意に置く同名の委員会は助言役で権限が違う。
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