「短期借入金」とは
銀行などから借りたお金のうち、決算日の翌日から1年以内に返す約束になっているもの。貸借対照表では負債の部の流動負債に載る。
📌 投資判断のポイント
銀行などから借りたお金のうち、決算日から1年以内に返す分。流動負債に載り、手元の現金や売掛金と比べて資金繰りの余裕を確かめるのが読み方の基本。
短期借入金はどういう仕組み?
会社が運転資金のために借りるお金は、返済までの期間によって表示する場所が分かれる。1年以内に返す分は短期借入金として流動負債に、それより先に返す分は長期借入金として固定負債に入れるのが基本の考え方である。手形貸付や当座貸越で借りたお金は、短期借入金として扱われることが多い。もともと長期で借りたお金でも、返済日が1年以内に近づいた部分は「1年内返済予定の長期借入金」として流動負債に移して表示される。短期借入金は近いうちに現金で返す必要があるため、手元の現金や売掛金など、すぐお金に換わる資産と比べて見るのが読み方の基本になる。
短期借入金の具体例と注意点は?
流動資産が流動負債を大きく下回る会社で短期借入金が膨らんでいる場合、借り換えが続けられるかどうかが資金繰りの焦点になる。一方で、仕入れの時期だけ一時的に借りて売上の入金で返す使い方もあり、金額の大きさだけで危ないとは言えない。前の期と比べた増え方や、売掛金・在庫の増え方と合わせて確かめるとよい。
短期借入金と長期借入金の違い
分かれ目は返済期限が決算日の翌日から1年以内かどうかである。会社計算規則は、1年以内に支払い、または返済すると認められる負債を流動負債に入れると定めている。例えば3年で分割返済する借入金600万円なら、次の1年で返す200万円が流動負債、残り400万円が固定負債に分かれて載る。名前が「長期」でも、1年以内に返す部分は流動負債側に出てくるので、借入の合計は両方を足して見る必要がある。
決算書での見方
有価証券報告書では、短期借入金の残高と平均の利率が借入金等明細表にまとめて載っている。前の年と比べて短期借入金が急に増えているときは、売上の入金より先に仕入れや給料の支払いが重なっていないかを、売掛金や在庫の増え方と合わせて確かめたい。流動資産を流動負債で割った流動比率が100%を下回り、そのうえ短期借入金が流動負債の大半を占めている場合は、毎年の借り換えに頼った資金繰りになっている可能性がある。逆に、手元の現金が短期借入金を十分に上回っていれば、あえて借りて手元を厚くしているだけということもある。
関連用語
買掛金や短期借入金など、おおむね1年以内に支払う必要のある負債。流動資産と並べて短期の支払い能力を見るが、業種によって適正な水準は大きく異なる。
返済期限が1年より先にある借入金。固定負債に載る。分割返済のうち次の1年で返す部分は流動負債に移るので、両方を足して借入の合計をつかむ。
借りる会社が銀行に約束手形を差し出してお金を借りる方法。主に1年以内の運転資金に使い、貸借対照表では短期借入金に載ることが多い。期日に書き換えて借り続ける例もある。
残高が不足しても引き落としが止まらない代わりに、不足分は借入になって利息がつく。担保にしている定期預金の金利より貸越金利のほうが高いのが普通で、気づかず続くと差が広がる。
流動資産÷流動負債で短期の支払い能力を示す指標。200%以上が理想、100%未満は資金繰り注意。ただし在庫が売れ残りなら数字ほど安全ではなく、適正水準は業種で大きく異なる。同業比較と、在庫を除く当座比率との併用で判断したい。
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