「長期借入金」とは
銀行などから借りたお金のうち、返済期限が決算日の翌日から1年を超えて先にあるもの。貸借対照表では負債の部の固定負債に載る。
📌 投資判断のポイント
返済期限が1年より先にある借入金。固定負債に載る。分割返済のうち次の1年で返す部分は流動負債に移るので、両方を足して借入の合計をつかむ。
長期借入金はどういう仕組み?
工場や店舗、機械などの設備を買うためのお金は、何年もかけて返す長期の借入でまかなうことが多い。こうした借入は長期借入金として固定負債に表示される。ただし、分割で返していく借入のうち、次の1年以内に返す部分は「1年内返済予定の長期借入金」として流動負債に移される。そのため、貸借対照表を読むときは固定負債と流動負債の両方を見て、借入金の合計をつかむ必要がある。長く使う設備を長期のお金で買っているかどうかは、固定長期適合率などの指標で確かめられる。
長期借入金の具体例と注意点は?
長期借入金が多いこと自体は悪いことではなく、設備から生まれる利益で計画どおり返せるかが大事になる。金利が変わるタイプの借入では、金利の上昇が利息の負担を増やす点に注意したい。返済の予定は有価証券報告書の借入金等明細表で確かめられる。
長期借入金と社債の違い
どちらも1年を超えて返すお金を集める方法だが、長期借入金は銀行など特定の貸し手から借りるのに対し、社債は債券を発行して多くの投資家からお金を集める。社債は発行できる会社がある程度の規模や信用のある会社に限られやすく、中小企業の長いお金はほとんどが長期借入金になる。会社計算規則は、返済まで1年を超える借入は固定負債に入れると定めており、例えば10年返済の設備資金1億円なら、毎年返す1,000万円を除く9,000万円が固定負債に残る。
決算書での見方
有価証券報告書の借入金等明細表には、長期借入金の残高、平均の利率、返済の期限が載っており、注記では今後5年間に毎年いくら返す予定かが示されることが多い。長期借入金が増えた年は、同じ年に有形固定資産や建設仮勘定が増えているかを見ると、何のために借りたのかの見当がつく。設備のために借りたお金は、その設備が生むキャッシュフローで返していくのが基本なので、営業キャッシュフローと毎年の返済額を比べておくと安心である。返済額が営業キャッシュフローを上回る年が続く場合は、借り換えが前提の計画になっている。
関連用語
長期借入金や社債など、返済期限が1年を超える負債。長く使う資産を長期の資金でまかなえているかを確かめる材料で、返済が1年以内に迫ると流動負債へ移る。
銀行などから借りたお金のうち、決算日から1年以内に返す分。流動負債に載り、手元の現金や売掛金と比べて資金繰りの余裕を確かめるのが読み方の基本。
金額や金利、返し方を書いた契約書を銀行と交わして借りる方法。設備資金など長い借入に多く、貸借対照表では長期借入金に載る。財務制限条項が付くこともある。
長く使う資産を長く借りた資金でまかなえているかという、期間のミスマッチを測る指標。100%超が即危険を意味するわけではなく、大型投資の直後は一時的に超えることもあるため流動比率とあわせて読む。設備が収益を生んでいるかは別途確認が要る。
資産のどれだけを利払い付きの資金でまかなっているかという構成比の指標で、金利上昇局面での耐性を測る目安になる。適正水準は業種の設備集約度で大きく変わるため横断比較は禁物。手元現金が厚い企業はネット有利子負債で見ないと実態を過大評価する。
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