固定負債

企業分析
よみ:こていふさい
監修:所得向上委員会 編集部(編集責任者:加藤 寛) 編集方針
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「固定負債」とは

返済や支払いの期限が1年を超えて先にある負債。長期借入金、社債、退職給付に係る負債などが代表例。

📌 投資判断のポイント

長期借入金や社債など、返済期限が1年を超える負債。長く使う資産を長期の資金でまかなえているかを確かめる材料で、返済が1年以内に迫ると流動負債へ移る。

固定負債はどういう仕組み?

会社は工場や店舗のように長く使う資産を、長期の資金でまかなうのが基本とされる。固定負債はその長期資金の一部で、返済まで時間があるぶん、目先の資金繰りへの圧力は小さい。一方で利息は毎年かかり、返済期限が1年以内に近づくと流動負債へ振り替えられる。純資産と固定負債の合計で固定資産をどれだけ賄えているかを見る指標を固定長期適合率といい、100%以下なら長期の資産を長期の資金でまかなえている目安になる。

固定負債の具体例と注意点は?

固定資産10億円を、純資産6億円と長期借入金5億円で支えていれば、固定長期適合率は約91%。逆に固定資産を短期借入金で買っていると、借り換えができなくなったときに資金が詰まりやすい。借入の金利が上がる局面では、変動金利の長期借入金が多い会社ほど利息負担が増える点にも注意する。

流動負債との違い

違いは返済までの期間だけで、借りたお金であることは同じ。流動負債は短期の支払い能力、固定負債は長期の財務の安定性を見るときに使う。両方を合わせた負債全体を純資産と比べると、借金への依存度がわかる。

中身の読み方

固定負債の内訳は、有価証券報告書の貸借対照表と注記で確認できる。長期借入金と社債は利息が付く負債で、返済予定の年ごとの内訳が注記に載っていることが多い。退職給付に係る負債は、従業員に将来払う退職金や年金のうち、まだ積み立てていない分を示すもので、銀行への返済とは性格が違う。借入金の総額を純資産で割った比率(D/Eレシオ)が1倍を大きく超える会社は、借入への依存が高いと見られやすいが、電力や不動産のように設備が大きい業種では高くなりやすいので、同業他社と比べて判断する。

社債は、会社が投資家から直接お金を借りるために発行する債券で、満期や利率があらかじめ決まっている。社債の格付けや利率は、市場がその会社の返済能力をどう見ているかを映すので、固定負債の大きさと合わせて確認すると、借入の負担感をより具体的につかめる。

固定負債が大きいこと自体は、長期で安定した資金を確保している証拠にもなる。返済期限、金利、そしてそれを支える稼ぐ力の3つをそろえて見ることが大切になる。

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