「資金繰り判断DI」とは
資金繰り判断DIは、日本銀行の短観(全国企業短期経済観測調査)で、企業に自社の資金繰りが「楽である」か「苦しい」かを尋ね、その回答の割合の差で示した指標です。
📌 投資判断のポイント
日銀短観で資金繰りが「楽である」と答えた企業の割合から「苦しい」の割合を引いた指標。プラスは余裕のある企業が多いことを示し、企業規模別に見るのが基本。
資金繰り判断DIはどういう仕組み?
短観は四半期ごとに行われる企業への聞き取り調査で、4月初・7月初・10月初・12月央に公表されます。業況や雇用、価格などと並んで、資金繰りについても「楽である」「さほど楽ではない」「苦しい」の3択で尋ねます。資金繰り判断DIは、「楽である」と答えた企業の割合から「苦しい」と答えた企業の割合を引いた値です。プラスなら資金繰りに余裕のある企業が多く、マイナスなら苦しい企業が多いことを表します。
資金繰り判断DIの具体例と注意点は?
例えば、ある回の調査で「楽である」が30%、「苦しい」が10%なら、DIは+20になります。資金繰りは、売上の回復の遅れ、仕入価格の上昇、金融機関の貸出姿勢の変化などで悪化しやすく、企業の倒産件数の先行きを考える手がかりとして使われます。大企業と中小企業では水準が大きく異なることが多いため、企業の規模別に分けて見るのが基本です。同じ短観の「金融機関の貸出態度判断DI」とあわせて見ると、お金を借りやすい環境かどうかも分かります。
資金繰り判断DIと業況判断DIの違い
業況判断DIは、企業が自社の景気が「良い」か「悪い」かをどう感じているかを示す指標で、短観の中で最も注目されます。資金繰り判断DIは、景気の良し悪しではなく、手元のお金の回り具合に絞った指標です。業況が良くても、売上の入金が遅れたり、在庫が増えたりすれば資金繰りは苦しくなることがあり、両者の動きがずれる局面もあります。利益と現金が別ものであるのと同じように、景気の感じ方と資金の余裕も分けて見ることが大切です。
どこで確かめるか
短観の結果は日本銀行のウェブサイトで公表され、資金繰り判断DIは、企業の規模(大企業・中堅企業・中小企業)と業種(製造業・非製造業)ごとに、前回の調査からの変化とあわせて載っています。1974年5月からデータがあるので、長い期間の推移を並べると、景気の後退局面で資金繰りがどの程度悪化したかが分かります。数字は四半期ごとに更新されるため、最新の値は公表直後の資料で確かめましょう。
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