「無限責任」とは
無限責任とは、会社が借金を返せなくなったとき、出資した人が自分の財産を使ってでも残りの借金を返す責任を負い、その金額に上限がないことです。日本では、合名会社の社員や、合資会社の無限責任社員がこの責任を負います。
📌 投資判断のポイント
会社の財産で借金を返しきれないとき、出資者が自分の財産で残りを返す責任を上限なく負うこと。合名会社の社員などが負い、連帯して全額を求められることもある。
無限責任はどういう仕組み?
会社法では、持分会社の社員は、会社の財産で債務を完済できない場合や、会社の財産への強制執行がうまくいかなかった場合に、連帯して会社の債務を弁済する責任を負うと定めています。合名会社は社員の全員が無限責任社員、合資会社は一部が無限責任社員で残りが有限責任社員です。一方、有限責任社員の責任は出資の価額が限度です。持分会社では、社員は原則として会社の業務を行い、会社を代表する立場にもなります。
無限責任の具体例と注意点は?
例えば、2人で合名会社を作り、それぞれ100万円を出資していたとします。会社に500万円の借金が残り、会社の財産が100万円しかなければ、残る400万円について、債権者は2人のどちらにも全額の支払いを求めることができます。連帯して責任を負うからです。注意したいのは、個人事業主も、事業の借金を個人の財産で返す点では同じ立場にあることです。会社を作らずに商売をする場合、事業と家計の財産は法律上分かれていません。
無限責任と有限責任の違い
株式会社の株主や合同会社の社員が負う有限責任は、出したお金を失うところまでで責任が終わります。無限責任は、出したお金を失ったうえで、さらに自分の財産から会社の借金を返す可能性があります。投資ファンドの一種である投資事業有限責任組合でも、運営を担う無限責任組合員と、お金を出すだけの有限責任組合員に分かれています。お金を出す前に、自分がどちらの責任を負うのかを確かめることが大切です。
今、無限責任の会社が選ばれる場面
2006年5月に施行された会社法では、全員が有限責任で、合名会社のように会社の中のルールを自由に決められる合同会社が作れるようになりました。そのため、あえて責任の重い合名会社や合資会社を選ぶ場面は限られます。それでも、昔から合名会社や合資会社の形で続いている会社はあります。取引先として付き合うときは、会社の財産に加えて、無限責任社員の財産も借金の返済の当てになるという特徴を知っておくと、相手の信用を考える助けになります。
出典: e-Gov法令検索「会社法」
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