「有形固定資産」とは
企業が長期にわたって使う目的で持つ、形のある資産です。土地、建物、機械装置、車両、工具器具備品などが該当し、貸借対照表の固定資産の部に並びます。
📌 投資判断のポイント
土地や建物、機械など長期に使う形のある資産で、土地を除いて減価償却の対象になります。この比重が大きい会社は固定費が下がりにくく、売上の変動に業績が振れやすくなります。
詳しい仕組み・意味
取得したときの支出は、その期の費用にはなりません。使える年数にわたって少しずつ費用に振り替えていく減価償却の対象となり、毎期の減価償却費として損益計算書に現れます。土地だけは時の経過で価値が減るとは考えないため、償却されません。
建設中の設備は建設仮勘定という区分で計上され、完成して使い始めた時点で建物や機械に振り替えられ、そこから償却が始まります。貸借対照表では、取得原価から減価償却累計額を差し引いた帳簿価額が示されるのが一般的です。
具体例・注意点
有形固定資産が大きい会社は、設備を多く抱える装置産業型で、売上が落ちても固定費が下がりにくい体質になりがちです。売上高を有形固定資産で割った回転率や、固定長期適合率と合わせて見ると、設備がどれだけ効率よく売上を生んでいるか、その資金を長期の資金で賄えているかが見えてきます。収益力が落ちれば減損損失の対象にもなります。
関連用語
減価償却費は設備投資を期間配分する費用。利益とキャッシュフローの差を理解する鍵になる。
取得してから今までに計上した減価償却費の合計額です。取得原価に対する比率が高いと、設備が古く更新投資が近い可能性を示します。
業種をまたいだ比較にはほとんど意味がなく、同業他社との比較と自社の時系列変化で見る指標。低下が続くときは在庫や売掛金の滞留を疑い、棚卸資産回転率まで分解すると詰まりが特定できる。
長く使う資産を長く借りた資金でまかなえているかという、期間のミスマッチを測る指標。100%超が即危険を意味するわけではなく、大型投資の直後は一時的に超えることもあるため流動比率とあわせて読む。設備が収益を生んでいるかは別途確認が要る。
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