「雇用動向調査」とは
厚生労働省が事業所と働く人を対象に行う統計調査で、1年間に何人が入職し何人が離職したか、転職でどう賃金が変わったかを明らかにします。日本の労働移動を測る代表的な統計です。
📌 投資判断のポイント
厚生労働省が事業所を対象に行う統計調査で、1年間の入職率・離職率や転職による賃金の変化を明らかにする。令和6年は入職率14.8%、離職率14.2%で入職超過だった。
雇用動向調査はどういう仕組み?
常用労働者5人以上の事業所を対象に、上半期と下半期に分けて調査し、年1回まとめて公表します。主な指標は、年初の常用労働者数に対する入職者の割合である入職率と、離職者の割合である離職率です。入職者は転職入職者と未就業入職者に分けられ、転職入職者については前職と比べた賃金の増減も集計されます。離職理由(契約期間の満了、定年、個人的理由など)の内訳も分かります。調査は事業所票と、その事業所に入職した人・離職した人への個人票からなり、標本調査の結果から全国の数値を推計します。転職入職者の賃金変動では、前職より賃金が1割以上増えた人、1割未満の増減の人、1割以上減った人の割合が示され、転職で賃金が上がりやすい年齢層や業種を確かめられます。
雇用動向調査の具体例と注意点は?
令和6年の調査では、1年間の入職者は747万3,700人、離職者は719万5,300人で、入職率14.8%、離職率14.2%と0.6ポイントの入職超過でした。前年と比べると入職率は1.6ポイント、離職率は1.2ポイント低下しています。公表は翌年の夏ごろで、景気の転換点をすばやく捉える用途には向きません。
労働力調査との違い
総務省の労働力調査は世帯を対象に毎月の就業者数や失業率を測る統計で、ある時点の「状態」を捉えます。雇用動向調査は事業所側から1年間の「出入り」を捉える統計で、転職の多さや賃金の変化を見るのに向いています。両方を合わせて読むと、雇用の量と流動性を分けて判断できます。個人が使う場面としては、自分の業種や年齢層で転職によって賃金が上がった人の割合を確かめ、転職を考える際の目安にすることが挙げられます。ただし平均の数字なので、職種や地域による差は大きい点に注意しましょう。結果は厚生労働省のサイトで公表されています。
関連用語
1年間の入職者数が年初の常用労働者数の何%かを示す割合。厚生労働省の雇用動向調査で公表され、令和6年は14.8%。離職率と並べて労働移動の活発さを見る。
自発的離職率は、労働者が転職に強気でいられるかを示す指標。労働需給の引き締まりや賃金圧力の前兆を読む手がかりになる。
総務省統計局が毎月行う世帯対象の標本調査で、失業率や労働力率の出どころ。求職をあきらめた人は失業者に数えられず非労働力人口へ移るため、失業率の改善が実態と食い違うことがある。
性別・年齢・学歴・勤続年数・職種などの属性別に賃金水準を調べる厚生労働省の基幹統計。令和7年の一般労働者の賃金は男女計34万600円。
経済指標 の他の用語
🏷 関連タグ
⚠️ ご利用にあたって
本用語解説は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資判断は最終的にご自身の責任で行ってください。