「入職率」とは
1年間に新しく雇われた人(入職者)の数が、年初の常用労働者数の何%にあたるかを示す割合です。厚生労働省の雇用動向調査で公表され、離職率と並べて労働移動の活発さを測ります。
📌 投資判断のポイント
1年間の入職者数が年初の常用労働者数の何%かを示す割合。厚生労働省の雇用動向調査で公表され、令和6年は14.8%。離職率と並べて労働移動の活発さを見る。
入職率はどういう仕組み?
入職率は「入職者数÷1月1日現在の常用労働者数×100」で計算します。入職者は、ほかの会社から移ってきた転職入職者と、学卒者や家事・育児からの再就職などの未就業入職者に分かれ、それぞれの入職率も公表されます。入職率が離職率を上回れば入職超過で、雇用者が増えている状態です。産業別・就業形態別・年齢別にも集計されています。年齢別に見ると、入職率は10代後半から20代前半が最も高く、年齢が上がるほど低くなる傾向があります。50代以降は未就業からの入職が増え、60歳から64歳では定年後の再就職による入職がまとまって表れます。年ごとの推移は、景気がよく人手不足が強まる局面で上昇しやすい性質があります。
入職率の具体例と注意点は?
令和6年の雇用動向調査では、入職率は14.8%で、転職入職率が9.7%、未就業入職率が5.0%でした。就業形態別では一般労働者が11.8%、パートタイム労働者が22.7%と大きな差があります。産業別では宿泊業・飲食サービス業が高く、パートタイム労働者の入職率は33.3%でした。入職率が高い業種は離職率も高いことが多く、人の入れ替わりが激しいことを意味します。
離職率との違い
離職率は同じ分母に対する離職者の割合で、入職率と組み合わせて読みます。両方が高い状態は労働移動が活発で、両方が低い状態は人が動きにくい市場です。米国のJOLTSにある自発的離職率は、自分の意思で辞めた人だけを数えており、定年や契約満了も含む日本の離職率とは定義が違います。個別企業の入社者数を見るときも、同じ考え方で年初の社員数に対する割合に直すと、規模の違う会社どうしで比べやすくなります。統計の数字は企業ごとの採用力を示すものではない点に注意しましょう。推移は厚生労働省の公表資料で確認できます。
関連用語
厚生労働省が事業所を対象に行う統計調査で、1年間の入職率・離職率や転職による賃金の変化を明らかにする。令和6年は入職率14.8%、離職率14.2%で入職超過だった。
自発的離職率は、労働者が転職に強気でいられるかを示す指標。労働需給の引き締まりや賃金圧力の前兆を読む手がかりになる。
ハローワーク経由の求人・求職だけを集計した数値で、転職サイト経由の採用は含まれない。全国値と地域の実感がずれやすく、賃金の先行きを読むなら新規求人倍率や平均時給と併せて見る必要がある。
JOLTSは求人件数や離職率から労働市場の需給を読む指標。賃金圧力とFRBの政策判断に影響する。
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