「約束手形」とは
約束手形は、振り出した人が、決められた期日に決められた金額を相手に支払うことを約束する紙の証券です。企業間の代金の後払いに長く使われてきました。
📌 投資判断のポイント
期日に一定額を払うと約束する紙の証券で、企業間の後払いに使われてきた。全国銀行協会は2027年3月末までに紙の手形・小切手の交換を廃止するとしている。
約束手形はどういう仕組み?
取引先に代金を払うとき、すぐに現金で払う代わりに、数か月先の期日を記した約束手形を渡すことで、支払いを先延ばしにできます。受け取った側は期日まで待って銀行を通じて取り立てるか、銀行で割り引いて、利息分を差し引かれたうえで期日前に現金化します。期日に支払えないと不渡りとなり、6か月以内に2回出すと銀行取引停止処分を受けるため、手形の支払いは会社の信用に直結します。
約束手形の具体例と注意点は?
受け取る側にとっては入金まで時間がかかり、紙の保管や郵送の手間、紛失や盗難の危険もあります。例えば期日が120日先の手形を受け取れば、その間の資金は自分で用意しなければなりません。こうした理由から、政府方針を受けて産業界と金融界が手形・小切手の利用廃止に取り組んでおり、全国銀行協会は2027年3月末までに紙の手形・小切手の交換を廃止するとしています。金融機関によっては、これより前に最終の振出期限を設けているところもあります。
約束手形と電子記録債権の違い
約束手形は紙の証券で、受け渡しや保管、取り立てに手間がかかり、印紙税もかかります。これに対して電子記録債権は、電子債権記録機関の記録原簿に電子的に記録することで発生・譲渡される債権で、紙がないため紛失の心配がなく、印紙税もかかりません。代表的なものが「でんさい」です。紙の手形からの移行先として、でんさいなどの電子記録債権や、インターネットバンキングによる振込が案内されています。
決算書のどこを見るか
会社の貸借対照表では、受け取った約束手形は受取手形として流動資産に、振り出した約束手形は支払手形として流動負債に載ります。電子記録債権を使う会社では、電子記録債権や電子記録債務という科目に置き換わっていきます。受取手形を銀行で割り引いた場合は、その金額が注記に書かれることがあります。手形の残高が大きい会社は、回収や支払いの期間が長い取引が多いことを意味するので、資金繰りの余裕もあわせて確かめましょう。
関連用語
記録機関の原簿に電子的に記録して発生する金銭債権で、紙の手形の代わりに使われる。印紙税がかからず分割譲渡もできるが、支払期日までの長さは資金繰りに影響する
借りる会社が銀行に約束手形を差し出してお金を借りる方法。主に1年以内の運転資金に使い、貸借対照表では短期借入金に載ることが多い。期日に書き換えて借り続ける例もある。
売掛金を支払期日の前に業者へ売り、手数料を引いた金額を受け取る取引。負債は増えないが手数料は高めで、金融庁は偽装ファクタリングや給与ファクタリングに注意を促している。
売上を計上してから代金が入金されるまでの約束の期間。長いほど資金を立て替える期間が延び、売上が急増すると黒字倒産の原因にもなり得る。
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