HSA(医療貯蓄口座)

制度・取引
よみ:えいちえすえー
監修:所得向上委員会 編集部(編集責任者:加藤 寛) 編集方針
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「HSA(医療貯蓄口座)」とは

米国で、自己負担の大きい医療保険に入っている人が、医療費のために税制優遇を受けながらお金をためられる口座。Health Savings Account の略である。

📌 投資判断のポイント

米国で免責額の高い医療保険の加入者が、医療費のために税制優遇を受けて積み立てる口座。2026年の上限は本人のみで年4,400ドル、家族で年8,750ドル。使い残しは翌年に繰り越せる。

HSAはどういう仕組み?

HSAを使えるのは、免責額(保険が支払いを始めるまでの自己負担額)が高い医療保険(HDHP)に入っている人に限られる。ほかの医療保険に入っていたり、高齢者向けの公的医療保険メディケアに加入していたりすると使えない。税制面の優遇は3つある。積み立てた額を所得から差し引ける、口座の中で増えた分に税金がかからない、医療費に使うための引き出しにも税金がかからない。年末に使い切れなかったお金は翌年に繰り越せ、毎年使い切らないと消えるわけではない点が特徴である。

HSAの具体例と注意点は?

2026年の積立上限は、本人のみの保険で年4,400ドル、家族の保険で年8,750ドル。55歳以上はさらに1,000ドルを上乗せできる。医療費以外に使った分には通常の所得税に加えて20%の追加の税金がかかる。ただし、65歳になった後や障害を負った後の引き出しには、この追加の税金はかからない。そのため、医療費に備えつつ老後資金の一部としても使われることがある。

日本の医療費の仕組みとの違い

日本では、公的医療保険と高額療養費制度で自己負担に上限があり、医療費のために専用の口座を持つ制度はない。医療費が多かった年は、確定申告の医療費控除で所得税を軽くする仕組みになっている。HSAは、自己負担の大きい保険を選んだ人が自分で備えることを前提にした、米国らしい制度だといえる。

日本の高額療養費制度では、例えば年収約370万〜770万円の区分の人の1か月の自己負担の上限は、8万100円に医療費の一部を足した額に抑えられる。こうした公的な上限があるため、日本では医療費のためだけに長期の積み立て口座を持つ必要性が米国より小さい。

出典: IRS「Publication 969, Health Savings Accounts and Other Tax-Favored Health Plans」、厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」

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