ファクタリング

制度・取引
よみ:ふぁくたりんぐ
監修:所得向上委員会 編集部(編集責任者:加藤 寛) 編集方針
🗂 制度・取引を理解する ★★ 標準

「ファクタリング」とは

会社が持っている売掛金(まだ受け取っていない代金を請求する権利)を、支払期日の前に専門の業者へ売り、手数料を差し引いた金額を受け取る取引。法律上は債権の譲渡(売買)にあたる。

📌 投資判断のポイント

売掛金を支払期日の前に業者へ売り、手数料を引いた金額を受け取る取引。負債は増えないが手数料は高めで、金融庁は偽装ファクタリングや給与ファクタリングに注意を促している。

ファクタリングはどういう仕組み?

取引先に商品を納めても、代金の入金は1〜2か月後になることが多い。ファクタリングを使うと、その売掛金を早めにお金に換えられる。売り手と業者の2者で契約し、取引先には知らせずに回収後に業者へ渡す「2社間」と、取引先の承諾を得て取引先から業者へ直接支払ってもらう「3社間」がある。一般に、業者にとって回収の危険が大きい2社間のほうが手数料は高くなる。

ファクタリングの具体例と注意点は?

金融庁は、ファクタリングを装った違法な貸付けに注意を呼びかけている。買取代金が債権額に比べて著しく低い場合や、売り手が債権を買い戻す仕組みになっている場合は、実質的に貸付けと同じで、登録のない業者なら違法な貸金業にあたるおそれがある。また、個人の給料を買い取るとうたう「給与ファクタリング」は貸金業に該当するとされ、年率に換算すると数百〜千数百%に相当する手数料の例もあると注意喚起している。

出典: 金融庁「ファクタリングの利用に関する注意喚起」

借入れとの違い

借入れは返済の義務があり、貸借対照表の負債に計上される。ファクタリングは売掛金を売る取引なので、負債は増えず、売掛金がお金に置き換わる。ただし手数料は借入れの金利より高くなりやすく、くり返し使うと利益を圧迫する。急ぎの資金繰りの手段としては、信用保証協会の保証付き融資など他の方法と手数料・金利を比べてから選びたい。

使う前に確かめること

業者を選ぶときは、手数料の率だけでなく、それが何日分の前払いに対するものかを確かめる。たとえば100万円の売掛金を入金予定日の30日前に売り、手数料が10万円なら、1か月で10%、年率にするとおよそ120%に相当する。契約書に、売掛金が回収できなかったときに売り手が弁済する条項(償還請求権)がないかも重要である。運転資金の不足が一時的なものでなく続いているなら、ファクタリングで穴を埋め続けるより、取引条件や費用の見直し、金融機関への相談を先に考えたい。

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