給与ファクタリング

制度・取引
よみ:きゅうよふぁくたりんぐ
監修:所得向上委員会 編集部(編集責任者:加藤 寛) 編集方針
🗂 制度・取引を理解する ★★ 標準

「給与ファクタリング」とは

働く人が勤務先から受け取る予定の給料を「買い取る」と称して、手数料を差し引いた現金を先に渡し、給料日に本人から全額を回収する取引です。金融庁は、これを業として行うことは貸金業に当たると明示しており、登録のない業者が行えば違法なヤミ金融になります。

📌 投資判断のポイント

給料を買い取ると称して手数料を引いた現金を先に渡し、給料日に本人から回収する取引。金融庁は業として行えば貸金業に当たるとし、登録のない業者による年利数百%超の被害に注意を促している。

給与ファクタリングはどういう仕組み?

ファクタリングは本来、企業が取引先に対して持つ売掛金を専門の会社に売り、支払期日より前に現金化する資金調達の方法です。給与ファクタリングはこの形をまねて、個人が勤務先に対して持つ賃金の請求権を対象にしています。

業者は「借金ではありません」「審査なし」などと宣伝しますが、実際には給料日に本人を通じてお金を回収するため、経済的には給料を担保にした短期の貸付けと変わりません。金融庁は、業として個人の賃金債権を買い取り、その個人を通じて資金を回収することは貸金業に該当するとの見解を示しています。

給与ファクタリングの具体例と注意点は?

たとえば、給料10万円分を「買い取る」として7万円を受け取り、2週間後の給料日に10万円を支払うと、差額の3万円が手数料になります。これを年利に直すと約1,100%です。利息制限法の上限が元本に応じて年15〜20%であることと比べると、桁違いの水準です。

金融庁は、年利換算で数百%から千数百%の法外な利息を支払わされたり、勤務先への連絡など違法な取立てを受けたりする危険があると注意を呼びかけています。また、本来の給料より少ない額しか受け取れなくなるため、翌月以降の生活がかえって苦しくなります。困ったときは、金融庁の金融サービス利用者相談室や、お住まいの地域の消費生活センターに相談してください。

給与前払いサービスとの違い

勤務先が導入する給与前払いサービスは、すでに働いた分の賃金を給料日の前に受け取る仕組みで、会社と業者の契約に基づいて運営されます。給与ファクタリングは、勤務先と関係のない業者が本人と直接取引し、本人から回収する点が異なります。勤務先の制度かどうかが、最初に確かめるべき分かれ目です。

出典: 金融庁「給与の買取りをうたった違法なヤミ金融にご注意ください!」

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