「給与前払いサービス」とは
勤務先が導入する仕組みで、すでに働いた日数や時間に応じた賃金の一部を、通常の給料日より前に受け取れるサービスです。多くは専門の事業者が勤務先と契約して運営し、従業員はスマートフォンなどから申請します。
📌 投資判断のポイント
すでに働いた分の賃金の一部を、給料日より前に受け取れる勤務先の制度。金融庁は2018年に、勤怠実績を上限とし手数料が一定などの前提なら貸付けに当たらないとの考え方を示した。
給与前払いサービスはどういう仕組み?
一般的な流れでは、従業員が前払いを申請すると、事業者が勤怠の実績に応じた賃金相当額を上限に、申請額を従業員の口座へ振り込みます。勤務先は、前払い分と手数料を事業者に支払い、給料日には前払い分などを差し引いた残りを従業員に支払います。
金融庁は2018年12月20日、グレーゾーン解消制度に基づく照会への回答で、この形のサービスについて考え方を示しました。前払いの上限が勤怠実績に応じた賃金相当額で、手数料も勤務先の信用力によらず一定であるといった前提の下では、貸金業法上の「貸付け」に当たらないとしています。一方、実質的に勤務先の支払能力を補うための立替えになっている場合は、貸金業に該当する可能性が高いとしています。
給与前払いサービスの具体例と注意点は?
照会で示された例では、手数料は「前払額の一定割合」か「申請件数×数百円」のどちらかを勤務先が選ぶ形でした。1回あたりの手数料は小さく見えても、毎月何度も使えば負担は積み重なります。月に4回、1回300円を払えば、年間で14,400円になります。
前払いを繰り返すと、給料日に受け取る額がその分減り、翌月もまた前払いに頼るという循環に陥りがちです。金融庁も先の回答で、利用者がかえって経済的に苦しくなる可能性に触れ、多重債務の問題につながらないよう配慮を求めています。家計の不足が続くときは、前払いではなく支出の見直しや公的な相談窓口を検討してください。
給与ファクタリングとの違い
給与前払いサービスは勤務先が導入した制度で、すでに働いた分の範囲内で受け取ります。給与ファクタリングは勤務先と関係のない業者が給料を「買い取る」と称して現金を渡し、本人から高額な手数料ごと回収する取引で、金融庁は業として行えば貸金業に当たるとしています。
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