「不良債権比率」とは
銀行などの貸出や与信の総額に占める、回収が難しくなった不良債権の割合で、資産の健全性を測る代表的な指標です。
📌 投資判断のポイント
銀行の与信総額に占める回収困難な債権の割合。金融再生法の区分で開示され、比率とあわせて担保や引当金で手当てされた保全率も見る。景気悪化から遅れて上がりやすい。
詳しい仕組み・意味
日本の銀行は、金融再生法にもとづき債権を、破産更生債権及びこれらに準ずる債権、危険債権、要管理債権、正常債権に区分して開示しています。要管理債権は、3か月以上延滞している債権と、金利の減免や返済猶予など貸出条件を緩めた債権です。このうち正常債権以外の合計を総与信で割ったものが不良債権比率として使われます。銀行法にもとづくリスク管理債権も、2022年3月期から金融再生法の区分にそろえられ、比べやすくなりました。
具体例・注意点
1990年代のバブル崩壊後、日本の銀行は巨額の不良債権を抱え、2002年の金融再生プログラムでは主要行の不良債権比率を半分程度に下げる目標が掲げられました。比率が低くても、貸出条件の緩和で表面上は正常に見える債権が含まれていないか、担保や保証、貸倒引当金でどれだけ手当てされているかを示す保全率も合わせて見る必要があります。景気の後退や金利の上昇で借り手の返済が苦しくなると、比率は遅れて上がる傾向があるため、延滞率の動きとあわせて確認すると変化をつかみやすくなります。金融庁は銀行の不良債権の状況を定期的に集計して公表しており、業態ごとの推移を比べることができます。個別の銀行を比べるときは、決算短信や統合報告書に載る開示債権の額と保全率を数期分並べて見ると傾向がわかります。
関連用語
売掛金や貸付金のうち回収できなくなりそうな額を見積もり、先に費用として積んでおく勘定です。一般債権、貸倒懸念債権、破産更生債権等の三区分で見積もり方が変わります。
貸出金を預金で割った比率です。高いほど良いという指標ではなく、貸倒引当金の積み方や流動性の状況と合わせて読む必要があります。
延滞率は、ローンの返済遅延の発生割合。借り手の返済余力と信用リスクの悪化を早期に映す指標になる。
credit-riskは、債券の利息や元本が約束どおり支払われない危険。高いcouponや高いbond-yieldは、この信用リスクの大きさを反映している場合が多い。
資金の調達コストと運用利回りの差。銀行は預貸金利ざやや経費込みの総資金利ざやで稼ぐ力を測る。利上げで改善しやすいが、預金競争や不良債権の増加で相殺されることもある。
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