「貸倒引当金」とは
売掛金や貸付金のうち、将来回収できなくなりそうな金額をあらかじめ見積もって費用に計上しておくための引当金。
📌 投資判断のポイント
売掛金や貸付金のうち回収できなくなりそうな額を見積もり、先に費用として積んでおく勘定です。一般債権、貸倒懸念債権、破産更生債権等の三区分で見積もり方が変わります。
詳しい仕組み・意味
貸倒引当金は、決算日時点で保有する金銭債権について、回収不能となる見込額を見積もり、貸倒引当金繰入額として費用に計上したうえで、貸借対照表では債権から控除する形で表示される。実務では債権を三つに区分して見積もる。経営状態に重大な問題がない一般債権は、過去の貸倒実績率を掛けて算定する。経営破綻には至らないが債務の弁済に重大な問題が生じている貸倒懸念債権は、担保や保証で回収できる部分を除いた残額に一定率を掛けるなどして見積もる。すでに経営破綻している破産更生債権等は、回収見込みのない額を全額計上する。
具体例・注意点
売掛金が100あり、過去の実績から2%が回収できないと見込むなら、2を貸倒引当金として積む。実際に貸し倒れたときは引当金を取り崩すため、その期の損益には出ない。銀行では同じ考え方が与信費用として決算を左右し、景気の転換点で繰入額が急に膨らむことがある。決算書を読むときは、売上債権が増えているのに引当率が下がっていないか、逆に引当を厚く積んで将来の利益余地を作っていないかを見ると、経営者の判断の傾向がわかる。税務上は繰入限度額が定められており、会計上の見積りと一致しないことが多い。引当額はあくまで将来の予測であり、前提が変われば金額も動く点は忘れないでおきたい。
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