「逓増定期保険」とは
逓増定期保険とは、保険期間の途中で死亡保険金の額が段々と増えていく定期保険です。主に会社が契約者となり、経営者や役員を被保険者として加入する、法人向けの保険として使われてきました。
📌 投資判断のポイント
保険期間の途中で死亡保険金が段々と増えていく定期保険。主に法人向けで、2019年7月8日以後の契約は最高解約返戻率に応じて保険料の一部を資産に計上する。
逓増定期保険はどういう仕組み?
定期保険は、決まった期間内に亡くなった場合だけ保険金が支払われる生命保険です。逓増定期保険では、例えば契約から数年かけて保険金が最初の金額の数倍まで増えるように設計されます。会社が成長して借入金や事業の規模が大きくなるにつれ、経営者に万一のことがあったときに必要な資金も増える、という考え方に合わせたものです。途中で解約すると、払った保険料の一部が「解約返戻金」として戻るため、退職金の準備などに使われることもありました。
逓増定期保険の具体例と注意点は?
保険料の税金の扱いには注意が必要です。国税庁によると、2019年7月8日以後に契約した、保険期間3年以上で最高解約返戻率が50%を超える定期保険などは、払った保険料の一部を資産に計上しなければなりません。最高解約返戻率が50%超70%以下なら、保険期間の最初の4割の期間は保険料の40%を、70%超85%以下なら60%を資産に計上します。85%を超える場合は、最初の10年間は保険料に最高解約返戻率の90%を掛けた額を資産に計上します。例えば年間保険料100万円、最高解約返戻率60%の契約なら、当初の期間は40万円が資産、60万円が費用(損金)です。
逓減定期保険との違い
逓減定期保険は、期間が進むにつれて保険金が減っていく保険で、子どもの成長とともに必要な保障が減る家庭や、返済とともに残高が減る借入金に合わせて使われます。逓増定期保険はその逆で、保険金が増えていきます。どちらも「必要な保障額の時間の変化」に合わせるという考え方は共通していますが、逓増定期保険は解約返戻金を含めた税金の扱いが複雑なので、加入前に税理士などに確認することが大切です。
加入を考えるときの視点
逓増定期保険は、かつては保険料の多くを費用にできる節税の手段として売られた時期がありました。2019年の通達の見直しで、その効果は大きく小さくなっています。今は、節税ではなく、事業の拡大に合わせて増える借入金の返済原資や、経営者が亡くなった場合の事業の継続資金を備えるという本来の目的に合っているかで判断することが大切です。保険期間や保険金の増え方が会社の資金計画と合っているかも確かめましょう。
関連用語
「保険でリスクに備える」の他の用語
🏷 関連タグ
⚠️ ご利用にあたって
本用語解説は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資判断は最終的にご自身の責任で行ってください。