「受取配当等の益金不算入」とは
会社がほかの会社から受け取った配当の一定割合を、法人税の課税所得に含めないことで二重課税を和らげる仕組みです。
📌 投資判断のポイント
法人が受け取る配当の一定割合を課税所得に含めない法人税の仕組み。持株割合で全額・50%・20%に分かれる。持株会社は利益に比べて税負担が小さく見えることがある。
詳しい仕組み・意味
配当は、支払う会社の側ですでに法人税が課された利益から出されます。受け取った会社で再び全額に法人税をかけると、同じ利益に何度も課税されることになります。そこで法人税では、受け取った配当のうち一定の割合を益金に算入しない扱いにしています。割合は株式の持ち方で4つに分かれ、100%を持つ完全子法人株式等と、3分の1超を持つ関連法人株式等は全額(関連法人は負債利子の調整あり)、5%超3分の1以下のその他の株式等は50%、5%以下の非支配目的株式等は20%です。外国子会社から受け取る配当には、別に95%を益金に算入しない制度があります。
具体例・注意点
子会社から毎年多額の配当を受け取る持株会社は、会計上の利益が大きくても課税所得が小さくなり、実効税率が低く見えることがあります。反対に、政策保有株式のように持ち分の小さい株から受け取る配当は、80%に法人税がかかります。企業の税負担率を比べるときは、利益のうち配当収入がどれだけを占めるかを確認すると、見かけの税率の違いを読み解きやすくなります。個人が受け取る配当の二重課税の調整は、配当控除という別の仕組みです。
関連用語
企業の利益を株主に分配するインカムゲインの代表。配当利回り3〜5%台が日本の高配当株の目安。NISAを使えば配当も非課税になり、再投資による複利効果も狙える。
親会社が実質的に支配していると判断され、連結財務諸表に売上高や資産まで取り込まれる会社。議決権の過半数だけでなく、役員派遣や資金の融通なども判定の材料になる
取引関係維持などの目的で持つ他社株で、日本特有の持ち合い慣行の中心。ガバナンスを弱め資本を寝かせる批判からコードが縮減を促す。解消は資本効率改善だが売り需給が重しになることもあり、含み益の見かけにも注意。
繰延税金資産は将来の課税所得を前提にした見積りの資産で、業績悪化時に取り崩されると純利益と自己資本が同時に削られる。自己資本に占める比率が高い企業ほど注記の確認が欠かせない。
配当控除は国内株配当の税務選択肢。所得や保険料への影響も含めて判断する。
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