「精算表」とは
決算のときに、試算表の数字に決算整理を加え、損益計算書と貸借対照表の数字に振り分けるまでを1枚の横長の表にまとめた作業用の表。
📌 投資判断のポイント
残高試算表に決算整理を加え、損益計算書と貸借対照表の数字に振り分けるまでを1枚にまとめた作業表。8桁精算表が代表で、両方の欄の差額が一致すれば計算が合っている。
精算表はどういう仕組み?
代表的なのは8桁精算表で、左から「残高試算表」「修正記入」「損益計算書」「貸借対照表」の4つの欄があり、それぞれ借方と貸方に分かれるため合計8列になる。まず残高試算表の金額を写し、次に減価償却費や未払いの費用などの決算整理を修正記入の欄に書き込む。そのうえで各科目の金額を、収益と費用は損益計算書の欄へ、資産・負債・純資産は貸借対照表の欄へ移す。損益計算書の欄の差額が当期の利益(または損失)で、同じ金額が貸借対照表の欄の差額にも出るので、両方が一致すれば計算が合っていると確かめられる。
精算表の具体例と注意点は?
売上500万円、費用420万円の店なら、損益計算書の欄で80万円の利益が出て、貸借対照表の欄でも80万円の差が出る。精算表は社外に出す書類ではなく、決算の手順を見渡すための下書きである。日本の簿記検定の3級・2級で出題されるため学習者にはなじみがあるが、会計ソフトを使う会社では画面の中で同じ処理が行われ、紙の精算表を作ることはほとんどない。
試算表との違い
試算表は、記録が左右で合っているかを点検する表で、決算整理を入れる前の数字が並ぶ。精算表はその試算表を出発点に、決算整理と決算書への振り分けまで進めた表である。試算表が健康診断の検査結果だとすれば、精算表は検査結果から診断書を書き上げるまでの作業メモにあたる。
手順の中の位置
会計の一連の流れは、取引の分析、仕訳、元帳への転記、試算表の作成、決算整理、決算書の作成、締切という順に進む。精算表はこのうち試算表から決算書までの3つの段階を、1枚の上で一度に見渡すためのものである。決算整理で1つの金額を誤ると、損益計算書の欄の差額と貸借対照表の欄の差額が一致しなくなるので、誤りがどの段階にあるかを探す手がかりにもなる。簿記の学習では、精算表を自分で埋めると、損益計算書と貸借対照表が同じ1つの帳簿から生まれ、利益の金額で結び付いていることが実感できる。決算書を読む側に回ったときにも、この結び付きを知っていると数字の矛盾に気付きやすい。
なお、日本の簿記検定では8桁精算表のほか、修正記入の欄を省いた6桁精算表や、決算整理後の試算表の欄を加えた10桁精算表が使われることもある。欄の数が違っても、考え方は同じである。
関連用語
帳簿の各勘定の金額を集め、借方と貸方の合計が一致するかを確かめる表。決算書を作る前の点検表で、合計・残高・合計残高の3種類がある。取引の記録漏れは見つけられない。
決算で、日々の記録だけでは正しく出ない収益・費用・資産・負債を期間の実態に合わせて直す仕訳。減価償却、引当金、棚卸、前払いや未払いの調整が代表例。
損益計算書・貸借対照表・キャッシュフロー計算書などを含む、外部の人に会社の成績と財産を伝える書類一式。会計基準に沿って作られるため、他社や過去の年度と比較できる。
勘定科目ごとに全取引の増減を集めた帳簿で、会社の帳簿の中心。仕訳帳から転記して作り、各科目の残高を一覧にすると試算表になる。補助簿と組み合わせて使う。
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