「買入債務」とは
買入債務とは、商品や原材料を仕入れた代金のうち、まだ支払っていない分をまとめた呼び方で、主に買掛金と支払手形を指します。
📌 投資判断のポイント
仕入れの代金のうち未払いの分をまとめた呼び方で、主に買掛金と支払手形を指す。流動負債に載り、売上債権と並べると資金繰りの様子が見えてくる。
買入債務はどういう仕組み?
会社の仕入れは、その場で現金を払わず後払いにすることが多くあります。この後払いの代金が買入債務です。貸借対照表では流動負債に載り、通常は1年以内に支払います。電子記録債権の仕組みを使った電子記録債務を含めて考えることもあります。売上債権に棚卸資産を足し、買入債務を差し引いた額は運転資本と呼ばれ、事業を回すために必要なお金の大きさの目安になります。支払いを遅らせられれば手元の現金は増えますが、取引先との関係には注意が必要です。
買入債務の具体例と注意点は?
例えば、月商の2か月分を売掛金で持ち、仕入れの支払いは1か月後という会社は、売上が伸びるほど先に出ていくお金が増えます。業種によって、買入債務が多いことの意味は変わります。小売業では現金で売って後払いで仕入れるので、資金繰りに有利に働く場合があります。一方、急に増えているときは、支払いが滞っている可能性もあります。
売上債権との違い
売上債権は「これから受け取るお金」、買入債務は「これから払うお金」です。受け取りより支払いが先に来ると資金が不足しやすいので、2つの回転日数を並べて比べると、資金繰りの様子が見えてきます。
決算書での見方
決算書では「買入債務」という名前で載るとは限らず、買掛金、支払手形、電子記録債務のように別々の科目で表示されるのが普通です。合計して前の年と比べ、売上原価の増え方と釣り合っているかを見ましょう。仕入れに対して買入債務が何日分あるかは、買入債務の残高を1日あたりの売上原価や仕入高で割ると求められます。例えば、残高が500万円で1日あたりの仕入高が10万円なら50日分です。この日数が急に長くなっていれば、支払い条件を交渉して延ばした可能性もあれば、資金が足りずに支払いを遅らせている可能性もあります。キャッシュフロー計算書の営業活動の欄と合わせて読むと、利益以外のお金の動きが分かります。小規模な委託先への支払いには法律の定めがあるので、大きな会社では支払いを無理に延ばせない場合もあります。数字の増減だけで良し悪しを決めず、理由まで確かめましょう。
関連用語
仕入れた商品や原材料の代金のうち未払いの額で、貸借対照表の流動負債に計上される。支払手形と合わせて仕入債務と呼ぶ。売上が伸びないのに買掛金だけが増えるなら資金繰りの悪化を疑う材料になる。
仕入れなどの代金を払うために振り出した、期日前の手形。負債に載り、期日に払えないと不渡りとなるため、買掛金より重い支払いの約束といえる。
仕入債務を1日あたり売上原価で割り、支払いまでの平均日数を示します。長いことは交渉力の表れにも、資金繰り悪化による支払い引き延ばしにもなり得るため、資金の流れと併せて見ます。
売った代金のうち未回収の分をまとめた呼び方で、主に売掛金と受取手形を指す。売上より速く膨らんでいると、利益はあっても現金不足になるおそれがある。
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