「支払手形」とは
支払手形とは、仕入れなどの代金を払うために振り出した手形のうち、まだ期日が来ていないものを指す勘定科目です。貸借対照表では負債の側に載ります。
📌 投資判断のポイント
仕入れなどの代金を払うために振り出した、期日前の手形。負債に載り、期日に払えないと不渡りとなるため、買掛金より重い支払いの約束といえる。
支払手形はどういう仕組み?
手形を振り出すと、その場で現金を払わずに、数か月先の期日まで支払いを延ばせます。買掛金と同じく仕入先への支払い義務ですが、期日に支払えないと不渡りとなり、重い結果を招く点が大きく違います。6か月以内に2回不渡りを出すと銀行取引停止処分となり、事業を続けることが非常に難しくなります。そのため、買掛金よりも強い約束だと考えられています。
支払手形の具体例と注意点は?
例えば仕入れの代金200万円を、4か月後が期日の手形で支払うと、支払手形200万円が計上されます。残高が売上に比べて増えている場合は、支払いを先に延ばしてしのいでいる可能性があり、手元の現金と合わせて確かめます。ただし、取引の慣習として手形を使ってきた業界もあるため、同業他社と比べて読むことが大切です。近年は電子記録債権への切り替えが進んでおり、手形の残高が減っても支払い義務そのものが減ったとは限らない点にも注意が必要です。
買掛金との違い
どちらも仕入先への支払い義務ですが、買掛金は帳簿の上の約束で、支払いが数日遅れてもすぐに銀行取引が止まるわけではありません。一方の支払手形は、期日に資金が足りないと不渡りとなり、取引先や銀行にも知られてしまいます。同じ負債でも、期日の重さがまったく違うのです。
読むときのポイント
支払手形と買掛金を合わせた仕入債務が、月の仕入れの何か月分かを計算すると、支払いの先延ばしの度合いが分かります。例えば月の仕入れが500万円で仕入債務が1,500万円なら、3か月分です。前の年より長くなっていれば、取引の条件が変わったのか、資金が苦しいのかを確かめましょう。
よくある誤解
「支払手形が多い会社は危ない」と決めつけるのは早計です。業界の慣習で使っている場合もあります。金額の大きさだけでなく、前の年からの増え方と手元の現金の残高を合わせて判断します。
関連用語
仕入れた商品や原材料の代金のうち未払いの額で、貸借対照表の流動負債に計上される。支払手形と合わせて仕入債務と呼ぶ。売上が伸びないのに買掛金だけが増えるなら資金繰りの悪化を疑う材料になる。
期日に一定額を払うと約束する紙の証券で、企業間の後払いに使われてきた。全国銀行協会は2027年3月末までに紙の手形・小切手の交換を廃止するとしている。
売った代金として受け取った手形で、まだ現金になっていないもの。貸借対照表の資産に載り、売掛金と合わせて売上債権として分析する。
記録機関の原簿に電子的に記録して発生する金銭債権で、紙の手形の代わりに使われる。印紙税がかからず分割譲渡もできるが、支払期日までの長さは資金繰りに影響する
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