スポットレート

債券・金利
よみ:すぽっとれーと
監修:所得向上委員会 編集部(編集責任者:加藤 寛) 編集方針
🗂 金利・為替・債券を理解する ★★ 標準

「スポットレート」とは

スポットレートは、途中で利払いのない割引債(ゼロクーポン債)の利回りで、今から特定の時点までお金を預けたときの金利を表す。期間ごとのスポットレートをつないだ曲線は、金利の期間構造を最も素直に示す。

📌 投資判断のポイント

利払いのない割引債の利回りで、今から特定の時点までの金利を表す。債券の理論価格やフォワードレートの計算の基礎になる。

スポットレートはどういう仕組み?

一般的な利付債は、満期までに何度も利払いがある。その債券の最終利回りは、途中の利払いと満期の元本をひとつの金利で割り引いた平均的な値で、利払いの時期ごとの金利の違いが混ざってしまう。スポットレートは、1年後に受け取る1円、2年後に受け取る1円、とキャッシュフローの時点ごとに別々の金利で割り引くための値であり、債券の理論価格の計算や、将来の金利の予想(フォワードレート)の算出に使われる。

市場で割引債の取引が少ない年限については、利付債の価格から逆算してスポットレートを求める。国債の元本と利札を分けて売買できるストリップス債の価格も手がかりになる。

スポットレートは、将来の年金や保険金の支払いを現在の価値に直すときにも使われる。企業年金の債務の計算では、支払いの時期ごとに異なる割引率を当てはめることで、金利の期間構造を反映した評価ができる。

スポットレートの具体例と注意点は?

1年のスポットレートが1.0%、2年のスポットレートが1.5%なら、2年後に受け取る100万円の現在価値は100万円÷1.015²で約97.1万円になる。また、1年後から1年間のフォワードレートは1.015²÷1.01-1で約2.0%と計算できる。財務省が公表する国債金利は利付国債の実勢価格から算出した利回りであり、スポットレートそのものではない点に注意したい。

パーイールドとの違い

パーイールドは、債券価格がちょうど額面(100円)になるような利付債のクーポン率である。スポットレートは割引債の利回りで、両者は同じ市場の金利を別の形で表したものにすぎない。右上がりのイールドカーブでは、同じ年限でもスポットレートのほうがパーイールドよりやや高くなる。

個人が債券や債券型の投資信託を選ぶ場面でも、同じ年限の利回りだけでなく、利払いの時期と金額の違いを意識すると、利回りの見かけの差に惑わされにくくなる。

出典: 財務省「国債金利情報」

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