「パーイールド」とは
パーイールドは、債券の価格がちょうど額面(パー)になるように設定したときのクーポン率である。額面で発行される新発債の利率に近い値で、年限ごとに並べた曲線はパーイールドカーブと呼ばれる。
📌 投資判断のポイント
債券価格がちょうど額面になるクーポン率。流通債の利回りを年限ごとに揃えて比べるときや、新発債の利率の目安に使われる。
パーイールドはどういう仕組み?
債券の価格が額面ちょうどのとき、その債券の最終利回りはクーポン率と一致する。市場に流通する債券はクーポン率がまちまちで、価格も額面を上回るもの(オーバーパー)と下回るもの(アンダーパー)が混在している。そのままでは同じ年限でも利回りの比較がしにくいため、「額面で取引されるとしたら何%のクーポンになるか」に揃えた値として、パーイールドが使われる。
パーイールドは、各年限のスポットレートから計算できる。将来の各利払いと元本を、それぞれの時点のスポットレートで割り引いた合計がちょうど額面になるように、クーポン率を解けばよい。新しく債券を発行する企業や国にとっては、額面で発行するために付けるべき利率の目安になる。
ただしパーイールドは、利付債の価格から推計した理論上の値であり、実際に市場で額面ちょうどの債券が取引されているとは限らない。年限の間を埋める推計の方法によって、同じ日でも公表元ごとに数値がわずかに異なることがある。
パーイールドの具体例と注意点は?
1年のスポットレートが1.0%、2年のスポットレートが1.5%のとき、2年のパーイールドは約1.50%になる。1年後のクーポンを1.01で、2年後のクーポンと元本を1.015²で割り引いた合計が額面の100になる利率を求めると、約1.496%となるためである。財務省の国債金利情報は、流通市場の利付国債の実勢価格から算出した半年複利ベースの利回りで、年限ごとの比較に使われている。
スポットレートとの違い
スポットレートは割引債の利回りで、特定の一時点までの金利を表す。パーイールドは複数回の利払いを含む債券の平均的な利回りで、途中のクーポンが早い時期の低い金利で割り引かれるぶん、右上がりの曲線ではスポットレートより少し低くなる。どちらを使うかは、理論価格の計算か、新発債の利率の目安かという目的で選ぶ。
関連用語
利払いのない割引債の利回りで、今から特定の時点までの金利を表す。債券の理論価格やフォワードレートの計算の基礎になる。
couponは債券保有中に受け取る定期的な利息。bond-yieldとは違い、発行時に決まる約束の利率であり、債券の実際の利回りや安全性そのものを示す数字ではない。
債券価格が額面を上回っている状態です。満期には額面でしか償還されないため差額が損失となり、表面利率が高くても最終利回りはそれを下回ります。
債券価格が額面を下回っている状態です。満期には額面で償還されるため最終利回りは表面利率より高くなりますが、下がった理由が信用力の低下である場合もあります。
短期〜長期の国債利回りを結んだ曲線。通常は右肩上がり(順イールド)だが、短期が長期を上回る「逆イールド」が発生すると歴史的に景気後退の先行シグナルとされる。「逆イールド」の親概念。
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