スコープ3

投資戦略
よみ:すこーぷすりー
監修:所得向上委員会 編集部(編集責任者:加藤 寛
🗂 投資戦略・リスクを管理する ★★ 標準

「スコープ3」とは

企業の温室効果ガス排出量のうち、自社の外で起きる調達や輸送、製品の使用に伴う排出を指す区分です。

📌 投資判断のポイント

温室効果ガス排出量のうち、調達や輸送、販売した製品の使用など自社の外で起きる分を指す区分。15のカテゴリに整理され、多くの企業では排出の大半を占めるが、算定範囲や手法が企業ごとに違う

詳しい仕組み・意味

排出量の算定では、燃料の燃焼など自社が直接出す分をスコープ1、購入した電気や熱の使用に伴う分をスコープ2、それ以外の供給網全体の分をスコープ3と分けます。スコープ3はさらに、購入した製品やサービス、輸送や配送、出張、販売した製品の使用や廃棄など15のカテゴリに整理されます。多くの製造業や金融業では、排出量の大半がスコープ3に含まれます。自社の外で起きる活動が対象になるため、取引先から一次データを集められないことが多く、業界平均の原単位を使った推計に頼らざるを得ない面があります。同じ排出が売り手と買い手の双方で計上され、社会全体では重複して数えられる点も特徴です。

具体例・注意点

自動車メーカーでは、走行時の燃料消費が販売した製品の使用として計上され、全体の大半を占めます。金融機関では、融資や投資の先が出す排出が投資として計上されます。投資家として読むときの注意は、算定の範囲と方法が企業ごとに違い、単純な比較が難しいことです。範囲を広げたために数字が増えることもあり、増減だけを見て取り組みの後退と判断はできません。取引先に削減を求める動きが供給網をさかのぼって広がるため、中小企業にも算定の依頼が届くようになりました。どのカテゴリを算定対象にしたか、原単位と一次データのどちらを使ったかを注記で確認したうえで、前年との連続性を見るのが実務的です。

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