座礁資産

リスク管理
よみ:ざしょうしさん
監修:所得向上委員会 編集部(編集責任者:加藤 寛
🗂 投資戦略・リスクを管理する ★★ 標準

「座礁資産」とは

環境規制や技術の変化によって、想定より早く価値を失い回収できなくなる資産です。

📌 投資判断のポイント

環境規制や技術の変化で想定より早く価値を失い、投資を回収できなくなる資産。石炭火力や油ガス田の権益が代表例で、会計上は減損損失として一度に計上され自己資本を削ることがある

詳しい仕組み・意味

炭鉱、石炭火力発電所、油田やガス田の権益、内燃機関向けの生産設備などが代表例として挙げられます。これらは数十年かけて投資を回収する前提で建設されますが、途中で規制が強化されたり、代替技術のほうが安くなったりすると、残りの期間に稼ぐはずだった収益が得られません。会計上は減損損失として一度に費用計上され、自己資本を大きく削ることがあります。埋蔵量として資産計上されている化石燃料が、規制のために採掘できず価値を失う状況を指して使われ始めた言葉で、いまは電力や運輸、素材など幅広い業種に対象が広がっています。設備を持つ企業に融資している金融機関にも影響が及びます。

具体例・注意点

判断のポイントは、資産の残存耐用年数と、規制や技術転換が起きる時期のどちらが先に来るかです。耐用年数が短く、投資回収がほぼ終わっている設備なら影響は限られます。投資家が確認したいのは、その企業が保有する設備の平均年齢と、減損をどこまで前倒しで認識しているかです。すでに減損を計上済みの企業と、簿価を維持したままの企業では、同じ業種でも将来の損失余地が違います。エネルギー価格が高いあいだは収益が保たれ、問題が先送りされて見えることもあります。座礁するかどうかは前提を置いた予測であり、規制の速度が緩めば実現しない点も踏まえて読む必要があります。

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