「遊休資産」とは
保有しているのに事業で使われていない土地や設備などの資産です。
📌 投資判断のポイント
保有しているのに事業で使われていない土地や設備。収益を生まないまま総資産に残るため総資産利益率や回転率を押し下げ、時価が帳簿価額を大きく下回れば減損損失の検討対象になる
詳しい仕組み・意味
工場の閉鎖後も売却していない土地、生産を止めた製造ライン、転用先の決まらない社宅などが該当します。貸借対照表には有形固定資産として残り続けますが、そこから収益は生まれません。総資産が膨らむ一方で利益は増えないため、総資産利益率や総資産回転率を押し下げます。会計上も扱いが決まっており、事業の用に供していない資産は減価償却の対象から外れることがある一方、時価が帳簿価額を大きく下回れば減損損失の計上が検討されます。将来の使用計画が立たない資産は、減損の兆候があると判断されやすい類型です。一時的に稼働を止めているだけで再開の予定がある設備は、遊休とは区別されます。
具体例・注意点
決算資料では、有形固定資産の注記や固定資産売却益の内訳から遊休資産の存在が読み取れることがあります。保有し続けるだけでも固定資産税や維持管理費がかかるため、売却して現金化すれば財務指標と資金繰りの両方が改善します。近年は資本効率を重視する投資家からの指摘を受け、遊休不動産の売却を打ち出す企業が増えました。もっとも、簿価が低い土地を売れば多額の売却益が一時的に計上されるため、その期の利益をそのまま実力と読まないよう注意が必要です。売却益と減損損失が同じ期に計上されることもあり、特別損益の内訳まで見ないと本業の実力を取り違えます。中期経営計画で資産の圧縮目標を掲げている企業は、遊休資産の処分が進む余地が残っていると読めます。
関連用語
土地や建物、機械など長期に使う形のある資産で、土地を除いて減価償却の対象になります。この比重が大きい会社は固定費が下がりにくく、売上の変動に業績が振れやすくなります。
減損損失は資産価値の切り下げ。過去投資の失敗や収益力低下を示すことがある。
業種をまたいだ比較にはほとんど意味がなく、同業他社との比較と自社の時系列変化で見る指標。低下が続くときは在庫や売掛金の滞留を疑い、棚卸資産回転率まで分解すると詰まりが特定できる。
企業の総資産を使ってどれだけ利益を出したかを示す指標。ROEと併用することで、企業の本当の効率や財務構造が見える。
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