「パートタイム労働者比率」とは
毎月勤労統計調査で公表される、常用労働者に占めるパートタイム労働者の割合。平均賃金や平均労働時間の動きを読むときの補正材料になる。
📌 投資判断のポイント
常用労働者に占めるパートタイム労働者の割合で、毎月勤労統計調査が公表する。この比率が上がると平均賃金と平均労働時間は下がるため、賃金統計の増減を構成変化と賃上げに切り分ける材料になる。
パートタイム労働者比率はどういう仕組み?
同調査での常用労働者とは、期間を定めずに雇われている者か、1か月以上の期間を定めて雇われている者をいう。このうちパートタイム労働者は、1日の所定労働時間が一般の労働者より短い者か、1日の所定労働時間は同じでも1週の所定労働日数が一般の労働者より少ない者と定義される。それ以外が一般労働者である。就業形態別の常用労働者数と雇用指数は1990年(平成2年)1月分から、就業形態別の賃金と労働時間の実数および指数は1993年(平成5年)1月分から作成・公表されている。
パートタイム労働者比率の具体例と注意点は?
この比率が上がると、1人あたりの平均現金給与総額と平均総実労働時間はどちらも下がる。一般労働者とパートタイム労働者それぞれの賃金が上がっていても、比率の上昇だけで全体平均が下がることがあり、これを構成変化の影響と呼ぶ。報道で「実質賃金がマイナス」と伝えられた月に、就業形態別に見ると双方とも増えている、という食い違いが起きるのはこのためである。注意点は、比率そのものが景気と雇用政策の両方で動くことで、短期の増減だけを取り出して解釈しないほうがよい。
平均賃金との違い
平均賃金は「1人あたりいくら支払われたか」という結果であり、誰が働いているかの構成に左右される。パートタイム労働者比率は、その構成そのものを表す。平均賃金の変化を賃上げの結果として読みたいときは、この比率を並べて見るか、就業形態別の数字を見るのが筋である。
比率が動く理由
この比率は二つの力で動く。一つは景気で、人手不足の局面では短時間で働ける人まで採用が広がり比率が上がる。もう一つは制度で、社会保険の適用が短時間労働者へ広がると、手取りを維持するために労働時間を延ばす人と、扶養の範囲に収めるため時間を抑える人の両方が現れる。したがって比率の上昇が労働市場の好転を意味するとは限らない。読むときは、同時に公表される一般労働者・パートタイム労働者それぞれの賃金と労働時間を並べ、どちらの力で動いたのかを確かめる必要がある。
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