「その他有価証券評価差額金」とは
売買目的でも満期保有目的でもない保有株式などの含み損益を、損益計算書を通さずに純資産へ直接計上した金額。
📌 投資判断のポイント
持ち合い株などの含み損益を、損益計算書を通さず純資産へ直接計上した金額です。相場で毎期動くため、自己資本比率が株価に連動する要因になります。
詳しい仕組み・意味
有価証券は保有目的別に区分され、そのいずれにも当てはまらないものがその他有価証券に分類される。取引先との持ち合い株式や、政策的に保有する株式が典型である。その他有価証券は決算日の時価で評価するが、当期に売るとは限らないため、評価差額を当期の損益には含めない。税効果を調整したうえで、貸借対照表の純資産の部にある評価・換算差額等の区分に、その他有価証券評価差額金として計上する。含み益がある場合は、税効果相当額を繰延税金負債に振り分け、残りが評価差額金となる。実際に売却した期には、売却損益として損益計算書に姿を現す。
具体例・注意点
この科目は相場によって毎期動くため、自己資本比率が株価に連動して上下する要因になる。決算書を読むときは、自己資本のうちどれだけが評価差額金かを確かめておきたい。比率が高い会社は、株価下落で自己資本が痩せる。近年は政策保有株式の縮減が求められており、売却が進むと評価差額金が減る一方で、その期の特別利益が押し上げられる。本業の利益と、株式売却による利益を分けて見る習慣が要る。含み損の場合は評価差額金がマイナスとなり、純資産を直接削る。保有株式の一覧は有価証券報告書に開示されているので、金額の大きさだけでなく銘柄の偏りもあわせて確かめたい。
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