「甲欄」とは
給与から差し引く所得税を求める源泉徴収税額表のうち、「給与所得者の扶養控除等申告書」を勤務先に出している人に使う欄です。扶養親族等の数に応じて税額が低くなる、最も一般的な区分です。
📌 投資判断のポイント
給与から差し引く所得税を求める源泉徴収税額表の区分で、扶養控除等申告書を出している主たる勤務先の給与に使う。扶養親族等の数に応じて税額が下がり、年末調整で1年分を精算する。
甲欄はどういう仕組み?
源泉徴収税額表には月ごとの給与に使う月額表と、日払い・週払いに使う日額表があり、それぞれに甲欄・乙欄があります。日額表には日雇賃金に使う丙欄もあります。甲欄は、社会保険料を差し引いた後の給与の金額と、申告書に書いた扶養親族等の数の2つで税額を読み取ります。扶養親族等が多いほど税額は小さくなります。申告書は同時に1か所の勤務先にしか出せないため、甲欄が使われるのは主たる勤務先1か所だけです。賞与には月額表とは別の「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」を使い、前月の給与の金額と扶養親族等の数から税率を求めます。前月の給与が高いほど、また扶養親族等が少ないほど、賞与に掛ける率は高くなります。表は毎年国税庁が公表しており、給与計算ソフトもこの表に沿って計算しています。
甲欄の具体例と注意点は?
甲欄の税額は、その月の給与を1年間受け取り続ける前提で割り振った概算です。生命保険料控除などは含まれていないので、12月の年末調整で1年分の正しい税額に合わせて精算します。年の途中で退職して年末調整を受けない人は、この概算のまま年を越すため、翌年の確定申告で還付を受けられることが多くなります。
乙欄との違い
申告書を出していない人に使う乙欄は、扶養の人数を考慮せず、同じ給与でも甲欄よりかなり高い税額になります。副業先の給与が乙欄で計算されるのはこのためです。乙欄の給与は年末調整の対象外で、確定申告で精算します。令和8年分の税額表は基礎控除の見直しに合わせて扶養親族等の数の数え方が変わっているので、令和7年分以前の給与に使わないよう注意が必要です。自分の給与がどの欄で計算されているかは、給与明細の所得税額と税額表を突き合わせれば確かめられます。主たる勤務先なのに乙欄の金額で引かれていれば、申告書の出し忘れを疑いましょう。
関連用語
扶養控除等申告書を出していない勤務先の給与に使う源泉徴収税額表の欄。甲欄より天引き額が高く、年末調整の対象にならない。かけもちや副業先の給与は通常ここで天引きされ、確定申告で精算する。
日額表にある源泉徴収の区分で、日雇いの給与に使う。継続して2か月を超えて支払う部分には使えず、契約期間が2か月以内のパートやアルバイトも対象。年末調整は受けない。
会社員が年初に勤務先へ出す書類で、扶養している家族などを申告する。出した勤務先では甲欄で源泉徴収され、年末調整を受けられる。提出先は1か所だけ。
年末調整は会社員の所得税を年末に精算する手続き。確定申告が必要な控除とは分けて考える。
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