「個人年金保険料控除」とは
一定の条件を満たす個人年金保険の保険料について受けられる、生命保険料控除の区分のひとつです。
📌 投資判断のポイント
税制適格特約付きの個人年金保険の保険料が対象の控除区分。新制度は所得税4万円、旧制度は5万円が上限で、一般・介護医療とは別枠。変額個人年金は対象外で一般の生命保険料に入る。
個人年金保険料控除はどういう仕組み?
対象になるのは「個人年金保険料税制適格特約」を付けた個人年金保険の保険料です。適格特約を付けるには、年金の受取人が契約者本人かその配偶者であること、保険料の払込期間が10年以上であること、年金の受取開始が60歳以後で受取期間が10年以上であること(終身年金を含む)などの条件があります。
控除額の上限は、2012年1月1日以後の契約(新制度)で所得税4万円、それ以前の契約(旧制度)で所得税5万円です。一般の生命保険料や介護医療保険料とは別枠で計算されるため、他の区分が上限に達していても、この区分の分は上乗せできます。
個人年金保険料控除の具体例と注意点は?
同じ個人年金保険でも、適格特約が付いていない契約の保険料は一般の生命保険料の区分に入ります。控除証明書に「個人年金」と印字されているかで判断できます。
年末調整では保険料控除申告書の個人年金保険料の欄に、契約の新旧を分けて書きます。変額個人年金保険は運用成果で年金額が変わるため、この区分の対象外で、一般の生命保険料として扱われます。
住民税の控除額の上限は、新制度で2万8,000円、旧制度で3万5,000円です。個人年金保険は途中で解約すると払った保険料を下回る額しか戻らないことが多いので、控除を目当てに加入するときは、払込期間の最後まで続けられる保険料かどうかを先に確かめます。
iDeCoの掛金との違い
老後の資金づくりという目的は似ていても、iDeCo(個人型確定拠出年金)の掛金は生命保険料控除ではなく小規模企業共済等掛金控除の対象で、掛金の全額が所得から差し引かれます。個人年金保険料控除は、新制度なら年8万円を超える保険料を払っても控除額は4万円までです。
例えば年12万円を払う場合、個人年金保険なら控除は4万円、iDeCoなら12万円全額が控除されます。一方でiDeCoは原則60歳まで引き出せず、個人年金保険は解約返戻金の範囲でいつでも解約できるなど、資金の自由度が違います。控除額だけでなく、引き出せる時期も比べて選びます。
関連用語
生命保険料控除は保険料に応じた所得控除。節税より保障の必要性を先に確認したい。
2011年12月31日以前に結んだ生命保険契約の保険料。所得税の控除は区分ごとに最高5万円で、新制度の4万円より上限が高い。新旧が混在するときは計算方法を選べ、年末調整では欄を分けて書く。
2012年以後に結んだ医療保険・介護保険の保険料が対象の控除区分。所得税は保険料8万円超で一律4万円が上限、住民税は2万8,000円が上限。年末調整では保険料控除申告書の専用欄に書く。
掛金全額所得控除・運用益非課税・受取時優遇の「三重節税」が特長の老後専用積立制度。NISAと異なり原則60歳まで引き出し不可のため、緊急予備資金を確保した上で活用する。
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