「固定比率」とは
工場や設備などの固定資産を、返済不要の自己資本でどれだけまかなえているかを見る指標です。
📌 投資判断のポイント
固定資産を自己資本で割った比率で、100パーセント以下なら長期の資金繰りに余裕があると読みます。設備投資の重い業種では超えるのが普通なので、固定長期適合率と併用します。
📐 計算式・数値の目安
固定比率(%)=固定資産÷自己資本×100
詳しい仕組み・意味
固定資産を自己資本で割って百分率にします。固定資産は現金化までの期間が長いため、返済期限のない自己資本でまかなうのが安全という考え方に基づいています。100パーセント以下であれば固定資産が自己資本の範囲に収まっており、長期の資金繰りに余裕があると読みます。
100パーセントを超える場合は、超えた部分を借入などの他人資本に頼っていることになります。これ自体がただちに問題というわけではなく、返済期限の長い固定負債でまかなえていれば当面の資金繰りは回ります。そこで実務では、自己資本に固定負債を加えた額で割る固定長期適合率を併用し、期間の対応が取れているかを確かめます。
具体例・注意点
固定資産300億円、自己資本400億円なら固定比率は75パーセントです。ただし設備投資の重い業種では100パーセントを超えるのが普通で、電力や鉄道、装置産業などは長期借入と組み合わせて評価する必要があります。逆に固定資産をほとんど持たない業種では、この指標だけで安全性を語る意味は薄くなります。自己資本比率や流動比率と一緒に見ると、資金の調達源と使い道の対応が把握しやすくなります。比較の相手は同業他社か、同じ会社の時系列です。決算短信や有価証券報告書の貸借対照表があれば、固定資産と自己資本の2つの数字だけで計算できます。
関連用語
自己資本比率は企業の財務安全性を見る基本指標。業種差を踏まえて読む。
流動資産÷流動負債で短期の支払い能力を示す指標。200%以上が理想、100%未満は資金繰り注意。ただし在庫が売れ残りなら数字ほど安全ではなく、適正水準は業種で大きく異なる。同業比較と、在庫を除く当座比率との併用で判断したい。
売上高を売上債権で割った指標で、代金の回収の速さを示します。365を割れば回転日数が出ます。業種差が大きいため、同業他社か同じ会社の時系列で比べます。
業種をまたいだ比較にはほとんど意味がなく、同業他社との比較と自社の時系列変化で見る指標。低下が続くときは在庫や売掛金の滞留を疑い、棚卸資産回転率まで分解すると詰まりが特定できる。
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