「就業者数」とは
労働力調査で、調査期間中に収入を伴う仕事をした人と、仕事を持ちながら休んでいた人を合わせた人数のこと。
📌 投資判断のポイント
調査週間に収入を伴う仕事を1時間以上した従業者と、仕事を持ちながら休んでいた休業者の合計。1時間でも就業者に数えるため、増加が雇用の質の改善を意味するとは限らない。
就業者数はどういう仕組み?
総務省統計局の労働力調査では、15歳以上人口を就業者、完全失業者、非労働力人口の三つに分ける。就業者はさらに従業者と休業者に分かれ、従業者は調査週間中に賃金・給料などの収入を伴う仕事を1時間以上した人を指す。無給であっても自営業を営む家族の手伝いをした人は従業者に含まれる。休業者は仕事を持ちながら調査週間中に仕事をしなかった人のうち、雇用され給与の支払いを受けている人などが該当する。調査は全国から抽出した約4万世帯を対象に毎月行われ、15歳以上の約10万人の就業状態が調べられている。
就業者数の具体例と注意点は?
1時間でも働けば就業者に数えられるため、就業者数が増えたことが必ずしも正社員の増加を意味するわけではない。短時間のパートやアルバイトの増加でも数字は伸びる。雇用の質を見るには、同じ労働力調査の詳細集計で正規・非正規の内訳や、1人当たりの労働時間を併せて確認する必要がある。月次の数字は季節要因の影響も受けるため、前年同月比で見るのが基本になる。
調査週間は原則として月末の1週間で、12月だけは20日から26日までとされている。年末年始の休業が多い時期をそのまま調べると就業状態が実態からずれるためで、統計の作り方そのものに季節への配慮が組み込まれている。
雇用者数との違い
雇用者は就業者のうち会社や団体などに雇われて給料を受け取っている人だけを指し、自営業主や家族従業者は含まない。就業者数は働いている人全体、雇用者数は雇われて働いている人という関係になる。景気の局面によっては、自営業の減少と雇用者の増加が同時に起きて就業者数があまり動かないこともある。内訳を見ないと実態を読み違える。
また、就業者数は事業所を対象とする統計の雇用指数とも動きがずれることがある。世帯を調べる労働力調査は副業や短時間の仕事を拾いやすく、事業所を調べる統計は雇用契約のある人だけを数えるためである。どちらが正しいというより、見ている面が違うと理解して使い分けたい。
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