「与信枠」とは
与信枠とは、取引先ごとに決める、掛け売りなどで信用を与えてよい金額の上限のことです。
📌 投資判断のポイント
取引先ごとに決める掛け売りなどの上限額。相手の決算書や支払い実績をもとに設定し、超える取引では担保や前払いなどの条件を検討する。
与信枠はどういう仕組み?
会社間の取引では、代金を後で受け取る掛け売りが一般的です。掛け売りは相手にお金を貸しているのと似ており、相手が倒産すると回収できなくなるおそれがあります。そこで、相手の決算書や支払い実績、信用調査の結果をもとに、未回収の残高の上限を決めておきます。これが与信枠です。上限を超える注文が来たら、担保や前払いを求める、取引信用保険を使うといった対応を検討します。金融機関が融資先に設定する融資枠を指して使われることもあります。
与信枠の具体例と注意点は?
例えば、月の売上が300万円で回収が2か月後の相手なら、未回収の残高は600万円ほどになります。与信枠が500万円なら、そのままでは枠を超えるので、条件を変えるか枠を見直す話し合いが必要です。枠は一度決めて終わりではなく、決算の悪化や支払いの遅れがあれば下げます。相手の売上が増えているときこそ、残高の増え方に注意したいところです。
与信管理との違い
与信枠は1つの金額の上限です。与信管理は、調査、枠の設定、回収状況の監視、問題が起きたときの対応までを含む全体の仕組みです。クレジットカードの利用限度額も、考え方としては個人に対する与信枠にあたります。
枠の決め方の考え方
決め方に全国共通の公式はありません。会社によっては、相手の売上や自己資本の一定割合を目安にする、回収の条件から必要な額を計算して相手の信用力で調整するといった方法が使われます。例えば月商300万円の取引で回収が2か月後なら、必要な枠は600万円が出発点です。相手の決算が悪化していれば、これを400万円に抑えて、残りは前払いにしてもらうという判断もあります。自社の体力とのつり合いも見ておきます。相手が倒れて600万円回収できなくなったとき、自社の手元のお金で支払いを続けられるか、という問いです。損失を穴埋めするのにどれだけ売上が必要かも考えてみましょう。利益率が10%なら、600万円の損失を取り戻すには6,000万円の売上が要る計算です。こうして数字にすると、売上を増やしたい営業の立場と、回収を守りたい経理の立場が同じ土俵で話し合えます。枠は年に1回を目安に見直しましょう。
関連用語
「信用・不正・組織のリスク」の他の用語
🏷 関連タグ
⚠️ ご利用にあたって
本用語解説は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資判断は最終的にご自身の責任で行ってください。