締切仕訳

企業分析
よみ:しめきりしわけ
監修:所得向上委員会 編集部(編集責任者:加藤 寛) 編集方針
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「締切仕訳」とは

決算の最後に、収益と費用の科目の残高をゼロに戻し、その差額である利益(または損失)を純資産の科目へ移すための仕訳。来期の記録を白紙から始めるための後片付けにあたる。

📌 投資判断のポイント

決算の最後に収益と費用の残高をゼロに戻し、差額の利益を資本金や繰越利益剰余金へ移す仕訳。来期の記録を白紙から始めるための後片付けにあたる。

締切仕訳はどういう仕組み?

売上や給料のような収益・費用の科目は「1年間でいくら」を測るための科目なので、期をまたいで残高を持ち越さない。そこで決算の最後に、各収益・費用の残高をいったん「損益」という集計用の科目に集め、そこで出た差額を個人事業なら資本金、会社なら繰越利益剰余金へ移す。これで収益・費用の科目はすべてゼロになり、資産・負債・純資産の科目だけが残高を持って来期に引き継がれる。締切のあとで、残った科目の左右の合計が一致するかを確かめる表を繰越試算表(締切後試算表)という。

締切仕訳の具体例と注意点は?

売上300万円、費用240万円の個人の店なら、締切仕訳で売上と費用をゼロにし、差額の60万円を資本金に加える。店主が年の途中で生活費として引き出したお金がある場合は、それも締切の段階で資本金から差し引く。会計ソフトでは年度の繰越処理として自動で行われるため、利用者が締切仕訳を意識することは少ない。

学校の授業での位置づけ

米国ユタ州の高校向け会計科目の基準は、会計サイクルを7つの手順で示し、6番目に締切仕訳の記入と転記、7番目に締切後の試算表の作成を置いている。収益・費用・引出しを「一時的な科目」、資産・負債・資本を「永久的な科目」と呼び分けて教えるのも特徴である。

締切を知ると分かること

締切仕訳の仕組みを知ると、損益計算書と貸借対照表のつながりが見える。今期の利益は締切の段階で純資産に移るので、配当などで外に出さなかった利益は、毎年純資産の中に積み上がっていく。会社の貸借対照表で利益剰余金が年々増えているのは、この積み重ねの結果である。逆に赤字が続けば、締切のたびに純資産が削られ、やがて債務超過に近づく。1年ごとの損益計算書だけでなく、純資産の推移を何年分か並べて見ると、その会社が長い目でもうけを積み上げてきたかどうかが分かる。

個人事業主の場合は、利益が資本金(元入金)に加わり、翌年の期首の元入金が変わる。会計ソフトの青色申告用の画面で、翌年の元入金が自動で計算されるのはこの締切の処理によるものである。仕組みを知っておくと、元入金の数字が毎年変わる理由に迷わずに済む。

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