「景気基準日付」とは
日本の景気が拡張から後退に転じた「山」と、後退から拡張に転じた「谷」の月を、内閣府経済社会総合研究所が公式に定めたものです。景気循環の局面を判断したり、過去の循環どうしで拡張や後退の長さを比べたりするために使われます。
📌 投資判断のポイント
内閣府経済社会総合研究所が、景気動向指数の一致系列をもとに景気の山と谷の月を確定させたもの。景気がいつ拡張から後退に転じたかを示す公式の区切りで、判定は数年後に行われる。
景気基準日付はどういう仕組み?
判定には、景気動向指数のCI一致指数に採用されている系列から作る「ヒストリカルDI」を使います。系列ごとに山と谷を決め、谷から山までは上昇、山から谷までは下降として集計し、このDIが50%を上回る直前の月を谷、50%を下回る直前の月を山とします。系列ごとの山・谷は、米国のNBERで開発されたBry-Boschan法で決めます。山と谷の間隔は5か月以上、1循環の長さは15か月以上といった条件を置き、月々の不規則な動きをならして確定させる手法です。景気動向指数研究会の議論を踏まえて、経済社会総合研究所長が設定します。
景気基準日付の具体例と注意点は?
直近で確定している第16循環は、谷が2012年11月、山が2018年10月、谷が2020年5月です。拡張期間は71か月、後退期間は19か月、全循環は90か月でした。山・谷は、その後のデータがそろってから判定するため、確定するのは通常1年以上あとです。ニュースで「景気後退入りした可能性」と言われる段階は、まだ公式の判定ではありません。
また景気基準日付は景気の方向の転換点を示すもので、景気の水準の高低を示すものではありません。拡張期でも成長がごく緩やかなこともあれば、後退期の落ち込みが浅いこともあります。第16循環の拡張期間71か月は、戦後最長の第14循環の73か月に次ぐ長さでしたが、この間の実質成長率は過去の拡張期より低めでした。期間の長さと景気の強さは別の物差しで見る必要があります。
景気動向指数との違い
景気動向指数は毎月公表され、景気の現状を速報的に示す指標です。景気基準日付は、その採用系列を後からまとめて検証し、転換点を確定させたものです。毎月の判断は景気動向指数で、過去の局面の区切りは景気基準日付で確かめる、という使い分けになります。
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