「手形割引」とは
手形割引とは、受け取った手形を期日の前に銀行などへ譲り渡し、利息に当たる分を差し引いた金額を受け取って現金にする取引です。
📌 投資判断のポイント
受け取った手形を期日前に銀行などへ譲り、利息分を引いた額で現金にする取引。不渡りになると買い戻しを求められるのが一般的。
手形割引はどういう仕組み?
手形は期日まで現金になりませんが、資金が必要なときは割引によって早く現金化できます。差し引かれる割引料は、残りの日数と割引率で決まります。形は手形の売却ですが、手形が不渡りになると、割り引いた会社が銀行から買い戻しを求められるのが一般的です。つまり、手形を手放しても回収できないリスクが完全になくなるわけではありません。ファクタリングのように、買い戻しの義務を負わない形で売掛金を売る取引とはこの点が異なります。
手形割引の具体例と注意点は?
例えば期日まで90日ある100万円の手形を年3%で割り引くと、割引料は約7,400円(100万円×3%×90日÷365日)で、約99万2,600円を受け取れます。決算書では、割り引いた手形が受取手形から外れていても、期日前の残高が注記に書かれていることがあります。金額が大きいと、資金繰りを手形の現金化に頼っている様子がうかがえるため、注記まで確かめると実態をつかみやすくなります。
手形割引と手形貸付の違い
手形割引は、取引先から受け取った手形を銀行に渡して現金にするものです。回収の元になるのは取引先の支払いです。一方の手形貸付は、自社が銀行あての手形を振り出して借り入れるもので、最初から自社の借金です。同じ「手形」という言葉でも、仕組みが違うので分けて考えます。
使われなくなってきた理由
2026年1月に施行された中小受託取引適正化法では、対象となる取引で手形による支払いが禁止されました。受け取る手形そのものが減れば、割引の機会も減っていきます。今後は電子記録債権やファクタリングなど、別の現金化の手段がその役割を担う場面が増えると考えられます。
よくある誤解
「割り引けば売却だからリスクはなくなる」というのは誤解です。不渡りになれば買い戻しを求められるのが一般的なので、期日まで責任が残ります。割引料の負担も、回数が増えれば無視できません。
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