売上債権回転期間

企業分析
よみ:うりあげさいけんかいてんきかん
🗂 株価・企業を分析する ★★ 標準

「売上債権回転期間」とは

売上をあげてから代金を回収するまでに平均何日かかっているかを示す指標です。短いほど資金の回収が速いことを意味します。

📌 投資判断のポイント

利益が出ていても資金が回らない企業を見つける手がかりになる。絶対値は業種差が大きいので、同業比較と自社の時系列推移で判断したい。数値の長期化は取引条件の悪化と不良債権の滞留のどちらでも起こるため、貸倒引当金の動きとセットで確認する。

詳しい仕組み・意味

計算式は「売上債権(売掛金+受取手形)÷ 売上高 × 365」で、単位は日数です。月単位で見る場合は売上高を月商に置き換えます。売上債権回転率(売上高÷売上債権)の逆数を日数化したものと考えると理解しやすいでしょう。

この指標が意味を持つのは、損益計算書上の利益と手元資金が必ずしも一致しないためです。売上が計上されても代金が入金されるまでは資金が拘束されており、その期間が長いほど運転資金の必要額が膨らみます。棚卸資産回転日数と合わせ、そこから仕入債務回転日数を差し引くとキャッシュ・コンバージョン・サイクルになり、事業が資金を必要とする期間の全体像がつかめます。

適正水準は業種によって大きく異なります。現金決済中心の小売業は数日、企業間取引が中心の製造業や建設業では60〜120日ということも珍しくありません。したがって絶対値より、同業他社との比較と自社の時系列推移で見るのが基本です。

具体例・注意点

売上高が年間120億円、売上債権が20億円の企業であれば、20÷120×365で約61日となります。これが翌年に80日へ延びていれば、同じ売上でも回収に3週間近く余分にかかるようになったことになります。

注意点は2つあります。第一に、回転期間の長期化は取引条件の悪化だけでなく、回収困難な債権が滞留しているサインである場合があり、貸倒引当金の推移とあわせて確認する必要があります。第二に、期末の売上が大きい季節性のある企業では期末残高が膨らみ、実態より長く見えることがあります。四半期ごとの推移や平均残高での計算で補うと精度が上がります。

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