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「60/40ポートフォリオ」とは「株式60%・債券40%」という配分で資産を保有する、数十年にわたって機関投資家・個人投資家の間で「標準的な資産配分」として機能してきた投資設計です。株式の成長性と債券の安定性を組み合わせることで「リターンと安定性のバランス」を取ることを目指します。このグラフはSPY(S&P500 ETF、株式60%相当)とTLT(米国長期国債ETF、債券40%相当)の3年間の推移を比較したものです。
60/40が長年機能してきた理由は「株式と債券の逆相関」です。景気が悪くなると「株式が下落(企業業績悪化)→債券が上昇(安全資産への逃避・金利低下期待)」という関係が、株の損失を債券の利益で和らげてきました。例えるなら「自転車がパンクしたときのスペアタイヤ」のような役割が債券でした。しかし2022年に「スペアタイヤも同時にパンクする」という事態が起きました。
2022年の「60/40の崩壊」を説明します。急激なインフレを抑制するためFRBが金利を急激に引き上げると、「株式下落(金利上昇→企業の借り入れコスト増大→業績悪化懸念)」と「債券下落(金利が上がると既存の債券の価値が下がる)」が同時に起きました。その結果、60/40ポートフォリオは−16%という50年ぶりの大きな損失を記録しました。「株と債券は必ず逆に動く」という信仰が崩れた歴史的な年でした。
この教訓から私たちが学べることは「インフレ環境では伝統的な株・債券の組み合わせだけでは不十分で、コモディティ・金・不動産(REIT)などの『インフレ耐性資産』も組み合わせることが重要」ということです。老後資産の運用を考えている方は「安全だから」といって債券ファンドに全額を移すのではなく、インフレ対策の資産も組み合わせることを検討してみてください。
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