「仕損」とは
仕損とは、製品を作っている途中で加工に失敗し、決められた品質や規格に合わない不良品ができてしまうことです。その不良品を作るためにかかった費用や、作り直しにかかった費用を「仕損費」と呼びます。
📌 投資判断のポイント
製品の加工中に失敗して規格に合わない不良品ができること。避けられない正常仕損は良品の原価に含め、故障などによる異常仕損は期間の損失として扱う。
仕損はどういう仕組み?
工場では、どんなに気を付けても一定の割合で不良品が出ます。原価計算では、この仕損を「正常仕損」と「異常仕損」に分けて考えます。正常仕損は、作業の性質上どうしても避けられない程度の失敗で、その費用は良品の原価に含めます。つまり、良品の値段の中に、避けられない失敗の分も含めて回収するという考え方です。一方、機械の故障や作業ミスなどで通常よりはるかに多く出た異常仕損は、良品の原価には含めず、その期間の損失として別に扱います。日本の原価計算の基本ルールである「原価計算基準」でも、異常な状態による仕損は原価に含めない項目として扱われています。
仕損の具体例と注意点は?
ある工程で100個を加工するのに材料と加工費で10万円かかり、そのうち2個が避けられない不良品になったとします。正常仕損と考えれば、10万円を良品の98個で割り、1個あたり約1,020円が良品の原価になります。もし機械の故障で20個が不良品になったなら、通常の2個を超える18個分は異常仕損として、製品の原価ではなく損失として処理します。不良品を売って得られる金額(評価額)がある場合は、その分を仕損費から差し引きます。
減損・作り直しとの違い
減損は、加工の途中で材料が蒸発したり削りくずになったりして、形が残らずに減ってしまうことです。仕損は、形はあるが規格に合わない品ができることです。また、不良品を補修して良品にする場合は、その補修にかかった費用が仕損費になります。不良品の割合が上がると原価が上がるので、仕損の推移は工場の品質管理の成績表にもなります。
経営の数字としての仕損
仕損が多い工場は、材料や作業時間を無駄にしているだけでなく、納期の遅れや取引先からの信用の低下にもつながります。そのため、多くの製造業では不良品の割合(不良率)を毎日や毎週追いかけ、目標を決めて改善に取り組みます。例えば不良率を2%から1%に下げられれば、同じ材料と作業時間でより多くの良品を作れるので、1個あたりの原価が下がり、利益が増えます。仕損の管理は、原価を下げる最も地道で確実な方法の一つです。
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本用語解説は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資判断は最終的にご自身の責任で行ってください。