「ソルベンシー・マージン比率」とは
大災害や株価の大幅な下落など、通常の予測を超える事態が起きたときに、保険会社がどれだけ保険金を支払う余力を持っているかを示す行政監督上の指標です。
📌 投資判断のポイント
通常の予測を超えるリスクに対し、保険会社がどれだけ支払余力を持つかを示す監督上の指標。200%を下回ると早期是正措置の対象になるが、高いから破綻しないとは言い切れない
ソルベンシー・マージン比率はどういう仕組み?
分子は資本金や準備金などを合計した支払余力(ソルベンシー・マージン総額)、分母は保険引受や資産運用などに伴うリスクを数値化した合計額の2分の1です。これに100を掛けて百分率で表します。
計算式は「ソルベンシー・マージン総額 ÷(リスクの合計額 × 1/2)× 100」です。比率が200%を下回ると、金融庁が経営の改善を求める早期是正措置の対象となります。多くの保険会社は200%を大きく上回る水準を開示しています。
ソルベンシー・マージン比率の具体例と注意点は?
比率が高いほど想定外のリスクへの備えが厚いと読めますが、この数字だけで破綻しないと言い切ることはできません。過去には比率が200%を上回っていた会社が破綻した例もあり、資産や負債の評価方法によって実態との乖離が生じることが指摘されてきました。
こうした課題を受け、資産と負債を時価に近い経済価値で評価するソルベンシー規制への移行が進められています。保険会社を比べるときは、ソルベンシー・マージン比率の推移に加え、格付けや決算の内容もあわせて見ると、健全性をより立体的に判断できます。
関連用語
長期的に債務を返済し事業を続けられる能力で、短期の資金繰りより広く倒産しにくさを指す。自己資本比率・D/Eレシオ・インタレストカバレッジで評価する。今は回っていても負債過大なら長期的に危うく、金利上昇局面で顕在化しやすい。
保険料のうち将来の支払いに備えて積み立てられている部分で、貯蓄性のある保険では解約返戻金の原資になる。契約者が受け取れる金額と一致するわけではなく、経費が差し引かれる。
生命保険会社が破綻したときに契約者を保護する法人。国内の生命保険会社はすべて加入し、補償は破綻時点の責任準備金等の90%まで。高予定利率契約はこれより低い率になる
損害保険会社が破綻したときの受け皿となる法人。自賠責と家計向け地震保険は全額、自動車保険や火災保険は破綻後3か月を過ぎると80%が補償の目安。少額短期保険と共済は対象外
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