「第二次所得収支」とは
第二次所得収支とは、国際収支のうち、見返りを伴わずに国と国の間で移るお金の出入りをまとめた項目である。外国人労働者の本国への仕送りや、政府の無償の援助、国際機関への拠出金などが含まれる。
📌 投資判断のポイント
国際収支のうち、仕送りや無償援助、国際機関への拠出など見返りを伴わないお金の移転を記録する項目。日本は支払いが多く赤字が続いている
第二次所得収支はどういう仕組み?
経常収支は、貿易収支、サービス収支、第一次所得収支、第二次所得収支の4つからなる。モノやサービスの対価、投資から得る利子や配当とは違い、第二次所得収支は贈与や送金のように対価のない移転を記録する。日本では、途上国への無償の資金協力や国際機関への拠出、国内で働く外国人による本国への送金などが支払い側に計上されるため、赤字が続いている。数字は財務省と日本銀行が毎月公表する国際収支統計で確かめられる。
第二次所得収支の具体例と注意点は?
国によって重みは大きく違う。海外で働く人からの仕送りが多い国では、第二次所得収支の大きな黒字が貿易赤字を埋め、家計の消費を支える柱になっている。日本では経常収支全体に占める比率は小さいが、国内で働く外国人が増えれば送金による支払いも増えやすい。経常収支の動きを読むときは、貿易収支や第一次所得収支だけでなく、この項目がどれだけ差し引いているかも合わせて見ると全体像がつかみやすい。
第一次所得収支との違い
第一次所得収支は、海外に投資したお金から得る利子や配当、海外で働いて得る報酬など、何らかの対価として受け取る所得の出入りである。第二次所得収支は、贈与や仕送りのように見返りのない移転を記録する。日本では第一次所得収支の大きな黒字が経常収支を支えており、第二次所得収支はその黒字を少し削る側に回っている。
数値でみる
財務省の速報では、2024年の第二次所得収支は4兆4,305億円の赤字で、前の年より赤字が3,042億円広がった。同じ年の経常収支は29兆2,615億円の黒字だったので、第二次所得収支の赤字はその約15%に当たる規模になる。月ごとの数字も公表されているが、拠出金の支払い時期で振れやすい。途上国の中には、海外からの仕送りが国内総生産の1割を超える国もある。
関連用語
経常収支は、貿易だけでなくサービスや海外投資収益も含む国全体の稼ぐ力。為替や国の信用力を長期で見るうえで、貿易収支との違いを押さえたい。
日本と海外との経済取引をまとめた財務省・日本銀行の統計。経常収支、資本移転等収支、金融収支で構成され、金融収支は資産の増加をプラスで表すため経常収支とは読み方が異なる
貿易収支は、モノの輸出入だけに注目した収支。経常収支より範囲が狭く、為替、資源価格、世界景気の影響を強く受ける。
経常収支が毎年のフローなら、対外純資産はその累積であるストックにあたる。外貨建ての資産が多いため、円安になるだけで残高が膨らむ点は割り引いて読みたい。貿易赤字が続いても海外からの利子・配当が経常収支を支える構造の背景にある数字。
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