「不動産競売」とは
借金が返されないとき、債権者の申立てにより裁判所が不動産を差し押さえ、入札で売却してその代金を債権者に配る手続。民事執行法に基づき、住宅ローンの延滞では抵当権の実行として行われることが多い。
📌 投資判断のポイント
返済が滞った不動産を裁判所が差し押さえ、入札で売る手続。入札できる最低額は売却基準価額の8割で、市場価格より低く売れやすく、残った債務は消えない。
不動産競売はどういう仕組み?
申立てを受けた裁判所は競売開始決定を出して不動産を差し押さえ、執行官による現況調査と評価人による評価を行う。そのうえで売却の基準となる「売却基準価額」を決め、入札できる最低額である「買受可能価額」はその10分の8(8割)とされる。売却は期間入札が基本で、最も高い額で入札した人が買受人になる。
物件の情報は「3点セット」と呼ばれる物件明細書・現況調査報告書・評価書にまとめられ、裁判所の不動産競売物件情報サイト(BIT)で公開される。
不動産競売の具体例と注意点は?
競売の売却基準価額は、内覧が難しいことや引渡しの手間などを織り込むため、一般の市場価格より低めに設定されやすい。売却代金でローンを返しきれなければ、残った債務は消えずに残る。売却後は買受人に明け渡す必要があり、応じなければ引渡命令による強制執行を受けることもある。
物件の情報が公開されることから、近所に事情が知られることを気にする人も多い。
任意売却との違い
任意売却は、債権者の同意を得て通常の不動産取引として売る方法で、市場価格に近い額で売れることが期待できる。引越しの時期も買主と調整しやすい。競売の申立て後でも、開札の前日までに債権者が申立てを取り下げれば任意売却に切り替えられるが、時間が経つほど選択肢は狭まる。返済の見通しが立たないときは、競売を待たずに借入先へ相談したい。
申立てから開札までには、物件の調査や評価、公告などの手続を経るため、一般に半年から1年程度かかるとされる。この間も住み続けることはできるが、遅延損害金は増え続ける。売却代金は、手続の費用を差し引いたうえで、抵当権の順位に従って債権者に配当される。配当を受けても残った債務については、その後も返済を求められるため、残債の返し方を考えておく必要がある。競売の開始が決まると、裁判所の執行官が自宅を訪れて室内を調査し、写真を撮影する。家族の生活に直接関わる手続になるため、通知が届いた段階で早めに専門家へ相談したい。
関連用語
競売より高く売れやすく、引渡し時期も話し合えます。ただし残った債務は消えず、抵当権者全員の同意と時間の余裕が要ります。
保証会社が肩代わりしても債務は消えず、請求先が変わったうえに分割で返す権利まで失います。滞りそうな段階での相談が分かれ目になります。
分割で払える権利を失い、残債の全額と遅延損害金を一括で請求される状態です。発生条件は契約書や約款に定められているため、延滞する前に条項を確認しておくことが大切です。
極度額の範囲で継続取引から生じる不特定の債権をまとめて担保する抵当権。完済しても元本確定と抹消登記をしなければ登記が残り、売却時に手続きが要る。
保証料を払うのは借り手でも、守られているのは金融機関の側です。返済が滞っても債務は消えず、請求先が保証会社に移るだけだと理解しておく必要があります。
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