「当座比率」とは
流動比率から「在庫」を除き、より確実にすぐ現金化できる資産だけで短期負債を賄えるかを見る、厳しめの安全性指標。
📌 投資判断のポイント
在庫を除いた換金性の高い資産だけで短期負債を賄えるかを見る厳しめの安全性指標。100%以上が健全。流動比率は高いのに当座比率が低ければ流動資産の多くが在庫という意味で、在庫の積み上がりを疑う手がかりになる。
詳しい仕組み・意味
当座比率は「当座資産 ÷ 流動負債 × 100(%)」で計算する。当座資産とは、流動資産のうち現金・預金・売掛金・有価証券など、在庫を除いた「換金性の高いもの」を指す。
流動比率との違いが核心だ。
- 流動比率:在庫を含む。在庫が多いと高く出るが、在庫は売れなければ現金にならない。
- 当座比率:在庫を除く。売れ残りリスクのある在庫に頼らず、確実性の高い資産だけで支払い能力を測る。
このため当座比率は流動比率より保守的で、「本当にすぐ払えるか」を厳しく評価する。英語で「酸性試験(acid-test)比率」とも呼ばれるのは、この厳しさに由来する。
目安は100%以上あれば、在庫に頼らずに短期負債を返済できる健全な状態とされる。
具体例・注意点
流動比率は高いのに当座比率が低い企業は、「流動資産の多くが在庫」ということを意味する。在庫が積み上がっているサインであり、売れ行き鈍化や過剰仕入れを疑う手がかりになる。
よくある誤解:当座資産に含まれる売掛金にも注意が必要だ。売掛金が回収困難な不良債権を含んでいれば、当座比率が高くても実際の支払い能力は劣る。当座比率は流動比率とセットで見て、両者の差(=在庫の比重)や、売掛金の回収状況まで踏み込むと、企業の短期安全性をより正確に読める。
関連用語
流動資産÷流動負債で短期の支払い能力を示す指標。200%以上が理想、100%未満は資金繰り注意。ただし在庫が売れ残りなら数字ほど安全ではなく、適正水準は業種で大きく異なる。同業比較と、在庫を除く当座比率との併用で判断したい。
事業を回すために立て替える手元資金で、流動資産−流動負債で表す。売掛金と在庫が膨らむほど利益が出ていても現金は苦しくなり、黒字倒産の原因にもなる。利益だけでなく運転資本の推移と営業キャッシュフローを併せて確認したい。
自己資本比率は企業の財務安全性を見る基本指標。業種差を踏まえて読む。
企業の業績や財務、経済環境から価値を評価する分析手法。割安・割高を判断するための基本となる考え方。
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