「PSR(株価売上高倍率)」とは
PSR(株価売上高倍率)は時価総額を年間売上高で割った指標で、利益がまだ十分に出ていない成長企業や赤字企業の評価に使われる。「売上1円あたりに市場がいくらの値段を付けているか」を示す。
📌 投資判断のポイント
PSRは時価総額÷年間売上高で、赤字や利益変動の大きい成長企業の評価に有効。SaaS・バイオで多用される。高PSRは将来利益化への期待を織り込むため、売上成長率・粗利率・営業利益率と必ずセットで判断する。
📐 計算式・数値の目安
PSR = 時価総額 ÷ 年間売上高
詳しい仕組み・意味
PERは利益がベースになるため、赤字企業や利益率が一時的に振れる企業では計算不能・無意味になる。PSRは利益でなく売上を使うので、SaaS・バイオ・新興テック・成長期スタートアップなど「将来の利益化」を織り込んで評価される企業の比較に有効だ。フィリップ・フィッシャーの息子ケン・フィッシャーが普及させた指標で、米国成長株では1〜10倍、ハイパーグロースSaaSでは20倍以上になることもある。同業内・成長率調整での比較が前提になる。
具体例・注意点
高PSR銘柄は将来の利益化を強く織り込んでおり、グロース相場では正当化されても金利上昇・成長鈍化局面では真っ先に売られる。PSR単独で割高・割安を判断するのは危険で、売上成長率・粗利率・営業利益率の推移と合わせて読むのが必須だ。同じPSR 10倍でも、売上成長40%超・粗利率80%の企業と、成長10%・粗利率30%の企業では意味がまったく異なる。
関連用語
株価が1株当たり利益(EPS)の何倍かを示す基本評価指標。PBR(資産ベース)と異なり利益の稼ぐ力で評価する。業種別目安(成長株20〜30倍超/バリュー株10〜15倍)を押さえて同業種内比較に使う。
予想PERは将来12ヶ月のEPS見通しを使う前向きバリュエーション指標。S&P500の長期平均はおよそ15〜17倍。割安に見えても分母のEPS予想が下方修正されれば一気に割高化するため、コンセンサスの修正方向を必ず合わせて確認する。
EV/Salesは企業価値÷年間売上高で、PSRに有利子負債と現金を加味した改良版。資本構成が異なる企業の比較に向く。売上の質(粗利率・継続率)を別軸で確認しないとミスリードになるため、EV/EBITDA・EV/FCFと組み合わせて使う。
企業や株価の価値を評価する考え方の総称。PERやPBR、EV/EBITDAなど複数の指標を使い、総合的に判断する。
売上に対する営業利益の割合で、企業の収益効率を示す指標。利益額ではなく比率で見ることで、企業の競争力が見えてくる。
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