回収期間法

投資戦略
よみ:かいしゅうきかんほう
監修:所得向上委員会 編集部(編集責任者:加藤 寛) 編集方針
🗂 投資戦略・リスクを管理する ★★ 標準

「回収期間法」とは

回収期間法とは、設備などへの投資について、投資した金額を、その投資から生まれる現金の流入で何年で取り戻せるかを計算し、期間の短さで判断する方法である。

📌 投資判断のポイント

投資した金額を、その投資で増える現金で何年で取り戻せるかで判断する方法。計算が簡単な一方、回収後の現金やお金の時間価値を考えない弱点がある

回収期間法はどういう仕組み?

回収期間は、投資額を毎年の現金の増加額で割って求めるのが最も簡単な計算である。毎年の金額がばらつく場合は、増加額を年ごとに足していき、投資額に届いた時点までの年数を数える。計算が分かりやすく、早く資金を取り戻せる投資ほど先行きの不確かさに強いという考え方から、中小企業の設備投資の判断などで広く使われている。一方で、回収した後に生まれる現金を考えないことや、お金の時間価値を考えないことが弱点とされる。

回収期間法の具体例と注意点は?

例えば1,000万円の機械を入れて毎年250万円の現金が増えるなら、回収期間は4年になる。ただし、回収期間が3年でもその後すぐ使えなくなる機械と、5年かかるが15年使える機械では、長い目で見た価値が逆になることもある。正味現在価値や内部収益率と組み合わせて判断するのが基本である。

時間価値を考えた回収期間

将来の現金を今の価値に割り引いてから回収期間を数える方法を、割引回収期間法という。お金の時間価値を考える分だけ、通常の回収期間より長く計算される。どの方法を使う場合でも、毎年の現金の増加額は見積もりなので、売上が想定どおりにいかない場合の回収期間も試算しておくと、判断の幅が分かる。

数字で見る例

例えば1,200万円の設備投資で、1年目に300万円、2年目に400万円、3年目に500万円、4年目に500万円の現金が増えるとする。3年目までの合計は1,200万円なので、回収期間はちょうど3年である。もし会社が「3年以内に回収できる投資だけを認める」という基準を持っていれば、この投資は合格になる。ただし、同じ1,200万円でも5年目以降に大きな現金を生む投資は、この基準では不合格になってしまう。回収期間は「安全性」を見る物差しとして使い、長い目で見た「収益性」は正味現在価値や内部収益率で確かめるのが基本である。

関連して知っておきたいこと

あわせて押さえたいのは、将来の現金を今の価値に直して比べる正味現在価値、投資の利回りを求める内部収益率、そして長期の投資をまとめて判断する資本予算である。回収期間法は、これらの中で最も手軽な入り口の物差しといえる。

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