「単体決算」とは
単体決算は、子会社などのグループ会社を含めず、その会社1社だけの数字でまとめた決算です。個別決算とも呼ばれます。
📌 投資判断のポイント
子会社を含めず、その会社1社だけの数字でまとめた決算。配当できる金額や法人税の計算の基礎になり、グループ全体を表す連結決算とは目的が異なる。
単体決算はどういう仕組み?
グループで事業をしている会社は、親会社と子会社などを1つの集団とみなして作る連結決算と、各社が自社だけで作る単体決算の両方を持っています。投資家向けの開示では連結の数字が中心ですが、会社法上の配当できる金額(分配可能額)や法人税の計算は、単体の数字が基礎になります。有価証券報告書にも、連結財務諸表とは別に、提出会社単体の財務諸表が載っています。グループ内の取引は連結では打ち消されますが、単体ではそのまま売上や費用として残る点も大きな違いです。
単体決算の具体例と注意点は?
例えば、事業の大半を子会社が行う持株会社では、単体の売上は子会社からの配当や経営指導料が中心となり、連結の売上が1兆円でも単体の売上は数百億円ということも珍しくありません。単体では黒字でも、連結では赤字の子会社を抱えて損失になっている、という逆転も起こり得ます。反対に、子会社から多額の配当を受けた年は、単体の利益だけが大きく膨らむこともあります。
単体決算と連結決算の違い
連結決算はグループ全体を1つの会社とみなすため、親会社と子会社の間の売買や貸し借りは差し引かれ、外部との取引だけが残ります。単体決算はその会社自身の帳簿そのものです。会社の稼ぐ力や全体の財務を見るには連結、配当余力や親会社自身の借入や資金の状況を見るには単体、というように目的に応じて使い分けることが大切です。連結と単体の数字の倍率(連単倍率)は、グループの中で子会社がどれだけ大きな役割を担っているかの目安にもなります。
決算書のどこを見るか
有価証券報告書では、第5【経理の状況】の中で、まず連結財務諸表が載り、その後に提出会社単体の財務諸表が続きます。決算短信でも、連結の数字の後に個別の業績の概要が付いていることがあります。配当の方針を読むときは、単体の繰越利益剰余金や利益剰余金の残高が十分にあるかを確かめると、配当を続ける余力の目安になります。単体の数字は地味ですが、親会社の体力を知るには欠かせない情報です。連結と単体の売上や利益を5年分ほど並べてみると、グループの稼ぎがどの会社に集まっているのかも見えてきます。
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