「製造間接費」とは
製造間接費とは、製品を作るためにかかった費用のうち、どの製品にいくらかかったかを直接たどれない費用のことである。工場の光熱費、設備の減価償却費、工場長の給料、補助材料などが当たる。
📌 投資判断のポイント
製品ごとにいくらかかったか直接たどれない、工場の光熱費や設備の減価償却費などの共通費。作業時間などの基準で各製品に割り振って原価に入れる
製造間接費はどういう仕組み?
製造原価は、特定の製品のためにかかったと分かる製造直接費と、複数の製品に共通してかかる製造間接費に分けられる。製造間接費は、作業時間や機械の運転時間などの基準を使って各製品に割り振る。この割り振りを配賦という。月の途中でも製品の原価を出せるよう、年間の見込み額をもとに決めた予定の配賦率を使い、月末に実際の金額との差を調整する方法もよく使われる。
製造間接費の具体例と注意点は?
例えば工場の電気代が月50万円で、製品Aの作業時間が300時間、製品Bが200時間なら、作業時間の割合でAに30万円、Bに20万円を割り振る考え方になる。しかし、Aが手作業中心でBが機械を長く使う製品なら、作業時間で割り振ると実態とずれることがある。配賦の基準しだいで製品ごとの利益の見え方が変わるため、基準の決め方が大切になる。
製造直接費との違い
製造直接費は、特定の製品の材料として使った主要な材料費や、その製品を作る作業に直接かかった人の賃金など、どの製品のための費用かがはっきりしているものを指す。製造間接費はその反対で、共通してかかる費用である。原価計算では、直接費をそのまま製品に入れ、間接費は基準を決めて割り振るという二段構えで考える。
配賦の基準を見直す考え方
工場の機械化が進むと、製造費用に占める人の作業の割合が下がり、設備の減価償却費や保守費の割合が上がる。例えば製造間接費が製造原価の40%を占めるような工場で、作業時間だけを基準に割り振ると、手作業の多い製品に費用が寄りすぎ、機械を長く使う製品の原価が実際より低く計算されることがある。こうしたずれを減らすため、段取りや検査など活動ごとに費用を集めて割り振る活動基準原価計算という考え方も使われている。どの製品が本当に利益を生んでいるかを知るには、割り振りの前提を確かめることが欠かせない。
関連して知っておきたいこと
あわせて押さえたいのは、注文ごとに原価を集める個別原価計算、まとめて作る製品の総合原価計算、固定費も製品の原価に含める全部原価計算である。製造間接費の割り振り方は、どの方法でも製品の原価を左右する大事な部分になっている。
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