大口株主等

制度・取引
よみ:おおくちかぶぬしとう
監修:所得向上委員会 編集部(編集責任者:加藤 寛) 編集方針
🗂 制度・取引を理解する ★★ 標準

「大口株主等」とは

大口株主等は、上場会社の発行済株式等の3%以上を持つ個人などを指す、配当の課税で使われる区分です。大口株主等が受け取る上場株式の配当は、一般の株主とは違う課税方法になります。

📌 投資判断のポイント

上場会社の株式等を3%以上持つ個人などの区分で、配当は総合課税となり申告不要や申告分離課税を選べない。同族会社を通じた保有と合わせて判定される点に注意。

大口株主等はどういう仕組み?

一般の個人株主が受け取る上場株式の配当は、所得税と復興特別所得税15.315%、住民税5%の合計20.315%が源泉徴収されます。そのうえで、確定申告をしない(申告不要制度)、総合課税で申告する、申告分離課税で申告するの3つから選べます。

大口株主等に当たると、この選択の幅が狭まります。国税庁の案内では、大口株主等が受ける上場株式等の配当は総合課税の対象となり、申告分離課税や確定申告不要制度は選べないとされています。源泉徴収の税率も上場株式等以外の配当と同じ20.42%(住民税の源泉徴収なし)になります。

判定は、本人が直接持つ株だけでは決まりません。2023年10月1日以後に支払を受ける配当からは、本人が株主として判定の基礎となる同族会社が持つ株と合わせて3%以上になる個人も含まれるようになりました。

大口株主等の具体例と注意点は?

発行済株式が1,000万株の会社なら、30万株以上を持つ個人が大口株主等に当たります。創業家の一族が資産管理会社を通じて株を持つ場合などに、合算で3%を超えることがあります。

総合課税では配当が他の所得と合算され、所得が多いほど税率が上がります。配当控除は使えますが、他の所得が多い人では負担が20.315%を上回ることがあります。

一般の株主との違い

| 項目 | 一般の株主 | 大口株主等 |
|---|---|---|
| 源泉徴収 | 20.315% | 20.42% |
| 課税方法 | 申告不要・総合・分離から選択 | 総合課税 |

当てはまるか確かめる方法

大口株主等に当たるかどうかは、配当の基準日時点の持ち株の割合で判定します。発行済株式等の総数は、会社の有価証券報告書や決算短信の株式の状況に載っています。資産管理会社などを通じて持っている場合は、その会社の持ち分も合わせて計算する必要があるため、迷うときは税理士や税務署に確認しましょう。判定を誤って申告分離課税や申告不要を選ぶと、後から修正申告が必要になることがあります。

出典: 国税庁「No.1330 配当金を受け取ったとき(配当所得)」

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