「金利スワップ」とは
同じ通貨の異なる種類の金利を、決められた期間にわたって交換する取引です。最も典型的なのは、一方が固定金利を払い、もう一方が変動金利を払う形で、企業や金融機関が金利変動のリスクを調整するために使います。
📌 投資判断のポイント
同じ通貨の固定金利と変動金利などを交換する取引で、元本は交換せず利息の差額だけを受け渡す。円ではTONAが変動金利の指標で、借入金利の固定化や金利リスクの調整に使われる。
金利スワップはどういう仕組み?
金利の計算には「想定元本」と呼ばれる基準の金額を使いますが、元本そのものは交換しません。やり取りするのは利息の部分だけで、実際には固定と変動の金利差だけを受け渡す差額決済が一般的です。
円の金利スワップでは、変動金利の指標として、日本銀行が公表する無担保コール翌日物金利(TONA)が使われます。TONAを複利で積み上げた金利と固定金利を交換する取引は、OIS(オーバーナイト・インデックス・スワップ)と呼ばれます。かつて広く使われた円LIBORは2021年12月末で公表が停止され、TONAへの移行が進みました。
金利スワップの具体例と注意点は?
変動金利で10億円を借りている企業が、金利上昇に備えて、想定元本10億円で固定金利1.0%を払い、変動金利を受け取る金利スワップを結んだとします。借入の変動金利とスワップで受け取る変動金利が打ち消し合い、実質的な支払いは年1.0%、1,000万円で固定されます。変動金利が1.5%に上がっても負担は変わりません。
逆に金利が下がれば、固定金利を払う側は市場より高い金利を払い続けることになります。途中で解約すると、その時点の時価に応じた解約清算金が発生することもあるため、契約期間と解約条件を事前に確認することが大切です。
通貨スワップとの違い
通貨スワップは、円とドルのように異なる通貨の元本と金利を交換する取引で、契約の初めと終わりに元本も交換するのが一般的です。金利スワップは同じ通貨で金利だけを交換し、元本は動きません。為替のリスクを伴わない点が大きな違いです。
金利スワップの固定金利の水準はスワップレートと呼ばれ、期間ごとに市場で決まります。住宅ローンの固定金利や企業向け貸出の金利を決めるときの目安にもなるため、個人の借入とも無関係ではありません。
関連用語
異なる通貨の元本と金利を長期にわたって交換する取引です。外貨建ての調達を自国通貨の支払いに転換でき、通貨と金利のリスクを同時に組み替えられます。
同じ年限の金利スワップの固定金利と国債利回りの差。銀行の信用力や国債の需給を映し、マイナスになることもある。国債の増発や規制の変化で動くため、債券市場の歪みを読む手がかりになる。
金融機関が担保なしで翌日返しの資金を融通する際の金利で、日本銀行の誘導目標として使われます。住宅ローンの変動金利などに時間差で波及します。
デリバティブ取引で日々の時価変動分を相手方と受け渡す証拠金。損が出た側が差し入れ、益が出た側が受け取ることで、相手方が破綻したときの損失を小さく抑える。
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