同日得喪

制度・取引
よみ:どうじつとくそう
監修:所得向上委員会 編集部(編集責任者:加藤 寛 編集方針
🗂 制度・取引を理解する ★★ 標準

「同日得喪」とは

60歳以上の人が退職し、1日も空けずに同じ会社へ再雇用されたとき、資格喪失届と資格取得届を同じ日付で同時に提出して、標準報酬月額を再雇用後の給与にすぐ合わせる手続き。

📌 投資判断のポイント

60歳以上の人が退職して1日も空けずに同じ会社へ再雇用されたとき、資格喪失届と資格取得届を同時に出して標準報酬月額を再雇用後の給与へすぐ合わせる手続き。随時改定を待つ3か月分の保険料の払い過ぎを防げる。

同日得喪はどういう仕組み?

厚生年金保険と健康保険の標準報酬月額は、通常、給与が変わってから4か月目にようやく改定される(随時改定)。定年後の再雇用で給与が大きく下がる場合、この仕組みのままでは、下がった給与に対して高い標準報酬月額に基づく保険料を3か月間払い続けることになる。そこで、退職日の翌日に再雇用された事実を示す書類を添えて資格喪失と資格取得を同時に届け出ると、再雇用された月から新しい給与に応じた標準報酬月額へ切り替えられる。添付書類は、就業規則・退職辞令・雇用契約書など退職日と継続再雇用された日が分かるもの、または事業主の証明書である。2013年4月1日からは、老齢厚生年金の受給権の有無を問わず、60歳以上であれば対象になっている。

同日得喪の具体例と注意点は?

月給50万円だった人が定年後に30万円で再雇用された場合、届出をしなければ3か月間は50万円相当の標準報酬月額で保険料が天引きされる。同日得喪を行えば再雇用の月から30万円相当になり、本人負担と会社負担の双方が軽くなる。注意点は、1日でも間が空くと「継続再雇用」に当たらないこと、そして在職老齢年金の支給停止額の計算にも新しい標準報酬月額が使われるため、年金の受け取り方にも影響する点である。

随時改定との違い

随時改定は固定的賃金の変動後3か月の平均で判断し、4か月目から改定される。同日得喪は退職と再雇用という事実に基づき、再雇用の月から改定される。待たずに下げられるかどうかが、実務上いちばん大きな差になる。

届出の実務

届出は会社が行う。退職日の翌日を資格喪失日とする「被保険者資格喪失届」と、同じ日を資格取得日とする「被保険者資格取得届」を同時に年金事務所へ提出する。添付書類は、就業規則・退職辞令の写しと継続して再雇用されたことが分かる雇用契約書の写し、またはこれらに代えて退職日と再雇用された日が記載された事業主の証明書である。手続きが遅れると、下がる前の標準報酬月額で保険料が徴収された状態が続き、後から精算することになる。定年の予定が分かっている場合は、退職日の前に必要書類をそろえておくと処理が早い。

出典: 日本年金機構「2-8:60歳以上の方を、退職後1日の間もなく再雇用したとき」

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